|
|
|
|
|
|
SAUL LOEB/AFP/AFLO |
ドナルド・トランプ大統領と夫人が、SARS CoV-2ウイルス検査で陽性反応を示した。二人とも、症状はまだ出ていない。
直近の初発症例は、おそらく彼一番の側近の一人だ。
大統領一番の側近、ホープ・ヒックスが、コロナウイルス検査で陽性反応を示したと報じられて、わずか数時間後、トランプ家の人々が陽性検査結果を示したというニュースが流れた。マーク・メドウズ大統領首席補佐官は、ウイルス検査で陰性反応だったとホワイトハウス当局幹部がCBSニュースに述べた。
トランプと側近は、最近、多くの人と接触している。
2018年に首席報道官の職を辞した後、今年ホワイトハウスに戻り、水曜日、大統領と一緒に大統領専用機でミネソタに旅行したヒックス以上にトランプに近い人物はいない。この出来事に詳しいある人物によれば、そこで彼が行った選挙集会の頃に、彼女は具合が悪く感じ始め、ワシントンへの帰路フライトで隔離され、飛行機後方の出入り口から飛行機を降りた。
彼女の病状に詳しい人物によれば、彼女の陽性結果は木曜日に出ていたが、ホワイトハウスは状況を発表せず、飛行機でヒックスとも接触していたケイリー・マクナニー報道官はマスクをつけず、それに言及せずに記者会見をした。
ブルームバーグ・ニュースがヒックスの状態を報じてから、ようやく木曜夜、フォックスニュースのシーン・ハンニティ番組出演中、トランプが、それを確認し、彼自身検査結果を待っていると述べた。
彼の側近が陽性反応を示し、おそらく既に自分も感染していたのを知りながら、トランプは、資金調達集会を開催していたのだ。
「ホワイトハウス当局がヒックスの症状を知った後、トランプと彼の取りまきは、ニュージャージーに飛び、そこで彼は資金調達集会に出席して、演説した。トランプは円卓会議で、選挙支持者を含む他の数十人と密接に連絡を取り合っていた。」
大統領の周囲には、おそらく感染者のクラスターが発生するだろう。- Eric Feigl-Ding @DrEricDing 2020年10月2日
7:48 UTC
速報:ホープ・ヒックスの検査の時系列は分かっている。
📌討論前の火曜日:陰性
📌水曜日朝:陰性
📌水曜日昼:病気開始
📌水曜日昼:陽性
📌木曜夜 トランプと大統領夫人:陽性
潜伏期のスレッドは下記。#COVID19
簡易検査が、おそらく陽性症例を示した時、ホワイトハウスは比較的信頼性のない簡易検査と追加のRT-PCR検査を使っていた。
ホワイトハウス医師声明の言葉遣いは、トランプが両方の検査を受けていると言っているように思われる。
今晩私はトランプ大統領とメラニア夫人両方が、SARS CoV-2ウイルス検査で陽性反応を示したという確認を受けた。
Ding博士のスレッドには、いくつか興味深い画像がある。
トランプが感染した時期によっては、彼は火曜日、非常に活発な討論の中で、ジョー・バイデン候補者を感染させた可能性がある。
これは様々の検査が、多かれ少なかれ反応する期間を示している。
トランプと夫人に症状が現れるまでには、あと五日かかるかもしれない。 トランプは74歳で肥満だ。彼には良くない結果になる非常に高い危険がある。
(注: 上記のパーセンテージは概算値であり、実数に近似した値である。)
ホワイトハウスとトランプ自身、感染防御に関して極めて怠慢だった。
わずか二週間前、イスラエルのネタニヤフ首相を含め、イスラエルとアラブの代表団が、協定に署名するためにホワイトハウスで無防備に会談していたことを我々は指摘した。
同時に、数人のホワイトハウス職員が、SARS-CoV-2に対して陽性の検査反応を示していた。
トランプの娘は、それは「歴史的瞬間」であると述べた。
コロナは「ただのインフルエンザ」で、それが「どのように消え失せる」かという以前のトランプ発言について、既に多くの冗談が語られている。
トランプ:私はCovid検査で陽性結果だった。実際、私は誰よりも陽性の結果だった。私がどれほど陽性結果だったか、医師たちは驚いていて、彼らはそれを信じられない。彼らは私に「ドナルド、あなたは100パーセント以上covidで、それは周知の科学に反する、もちろん科学はフェイク・ニュースだ。
ホワイトハウスには、トランプが摂取すべき大量のヒドロキシクロロキンがあると私は確信している。
もちろん「亜鉛と一緒に!」。しかし私は、彼の医者が彼の年齢で心臓リスクのために、それを避けるように彼に言うだろうと思う。
私は、誰も、トランプでさえ、Covid-19に感染するよう願ってはいない。この展開全体が彼にとって教訓になりますように。
今日の孫崎享氏のメルマガ題名
米国経済はGDP4~6月前期比年率31.4%減。
この期間、トランプは「コロナの危険は少ない」としてコロナ対策よりは経済優先の政策を追求したが、自身のコロナ感染でこの主張の誤謬を証明。支持率急下降。賭けでの支持は10/2日でバイデン61.0%トランプ37.5%。
ポーランド人作家モニカ・ヴィシニェフスカが「ワクチンは最初に政治家で試験されるべきだ」と提案している。もし彼らが生き残れば、ワクチンは安全だ。もし彼らが生き残らなければ、国は安全だ。
|
|
|
|
今週、トランプ大統領は、中国当局による新型コロナウイルス感染症の犠牲者数は、誰も信じないと述べた。トランプ氏は、マイク・ポンペオ国務長官とともに、病気の規模を隠蔽したとして中国を非難した。
ホワイトハウスもほぼ同じように、世界保健機関(WHO)が中国と共謀してパンデミックの危険性について、他の国を欺いたとして非難した。これは、おそらく彼の主張の正しさを証明するため、トランプ氏はWHOへの米国の資金提供を停止した。
中国は、流行勃発について、早期に世界に警告したと述べて、トランプ氏による「中国が隠蔽した」という主張をはねつけた。その根拠として、致命的な発生について、世界の各国に早期の警告を提供したと述べた。
中国のデータに対するトランプ氏の懐疑心の一部は、中国の感染症例と比較的少ない死者数から生じているように思われる。
今週、死者は4,000人を超えたが、中国の感染症例は約82,000件だった。これは12月に新しいコロナウイルスの病気が勃発した武漢市に関し、以前のデータを上方修正した後のことだ。
中国は、死亡率の情報が収集されているため、このような改正はすべての国で通常の慣行であると述べている。例えば、イギリスでは、高齢者介護施設での死者を数えそこねていたために、これまでのところ、死亡率は大幅に低く見積もられていると考えられている。これを「イギリス政府が隠蔽した」と非難する人はいるだろうか?
いずれにせよ、トランプ氏や他の欧米指導者を悩ませているように思われるのは、彼ら自身のものと比較して、中国のパンデミックの数値が、なぜ低いかだ。
今週のアメリカで、このグローバル・カウンターによれば、感染症例と死亡者数は、700,000と34,000人以上だ。それは中国の数値より遥かに大きい。同様にイタリアやスペイン、フランスやイギリスの死者率も、中国が報告しているものよりも遥かに多い。
この莫大な差異が、隠蔽、あるいは、少なくとも完全には報告していない証拠だと、欧米政治家に、中国を非難するよう仕向けたのだ。なぜなら、途方もなく食い違う数字を検討すれば、欧米諸国が、公衆衛生の危機への対処で、とんでもない失敗をしたように見えるからだ。
爆発的な死者数は、公共医療サービスの途方もない不手際と、怠慢を示す(これは正しい)。その場合、西側の途方もない無能を隠蔽するため、身代わり(スケープゴート)を見いだすことが、政治的に好都合であり、実際に不可欠なのだ。
皮肉にも、隠蔽しているのは中国ではない。欧米と彼らの犯罪的に無能な政府と、連中の奴隷のような、資本主義優先事項の厳守だ。すなわち国民の生活よりも、私益優先なのだ。
アメリカとトランプ大統領は、新型コロナウイルス感染症の危機への対処において、彼らの無力さのために、最も深刻にさらされる可能性がある。
アメリカ社会のパンデミック崩壊は、トランプ氏の冷淡な自己満足のせいだ。なぜなら、中国とWHOの両方が1月の終わりまでさかのぼって公衆衛生危機について、明確に警告した後、数週間表示されていたからだ。
アメリカの危機は、財政破滅の瀬戸際にあるアメリカ労働者の危険なほど不安定な状態と、人間の生活よりも企業収益を優先する、資金不足の薄汚い医療制度まで及んでいる。
同じことがイギリスや他の多くの欧米諸国にも当てはまる。
新型コロナウイルス感染症の流行が、国民の健康を守る上での彼らのあらゆる慢性の欠点を露呈したのが事実なのだ。
そのため、欧米の犯人連中が、適切な準備をできないよう彼らをだましたと称して、中国を非難するのが喫緊な理由だ。
中国の新型コロナウイルス感染症の数値は当てにならないという欧米の推論は、韓国のデータと矛盾している。
韓国は、伝染病に対して、最初に警戒態勢に入った中国以外の国の一つだった。蔓延の影響を比較的小さくできたのは、韓国政府による、早い迅速な行動だった。106,000件の感染症例のうち、約230人の韓国人が亡くなった。
これをイギリスと比較すると、感染件数が今週時点で、ほぼ類似だが、死亡者数で14,000人以上と、二桁大きい。
|
2020年4月1日、韓国のソウルで、新型コロナウイルス感染症の
蔓延を避けるために閉鎖された桜並木近くを歩くカップル |
新型コロナウイルス感染症の流行を封じ込める上での韓国の有効性は、大規模な検査、追跡、隔離という、政府の適切な行動で成功する可能性があることを示している。
中国の実績は、明らかに韓国ほど良くはないが、それでもその成功の規模においては匹敵している。
欧米政府やマスコミは、韓国を隠蔽工作であるとして非難していない。
もし韓国が、その方法で成功できるなら、中国も、検査、追跡と一時封鎖という事前介入によって成功したことは完全に実現可能だ。
欧米政府やマスコミが、中国がその数字についてウソをついていると主張することは、新型コロナウイルス感染症に対する韓国の成功を故意に無視することだ。
トランプ氏や他の欧米指導者たちが、国民を不必要に死なせているという、恥ずかしい、ひどい真実を、国民が熟考するのを許せないがゆえに、新型コロナウイルス感染症を巡って、中国に罪をなすりつけているのだ。
(翻訳:石川栄一)
【備考】 記事に記載されている見解や意見は、必ずしもスプートニクの見解や意見を反映しているわけではない。
Why Trump Scapegoats China by Finian Cunningham
|
|
|
|
Bill Van Auken 20 March 2020
木曜日に行われた演説で確認されたコロナウイルス感染者数は、世界的に、200,000人にのぼったと発表し、世界保健機構WHOのテドロス・アダノム・ゲブレイェソス事務局長は「我々がこの世界的大流行を打ち破ることができる唯一の方法は、我々が常に言っているように、団結によってだと述べた。団結、団結、団結・・・ 我々は一つの人類だ、それだけで十分だ。これは人類に対する見えない敵だ。」
世界じゅうの人類の団結は、高尚な理想であるのみならず、地球のあらゆる場所に蔓延し、何億という人々に感染するおそれがある致死性ウイルスと戦う上で、生死に関わる必要性だ。だが、この理想は、未曾有のレベルの社会的不均等に乱され、殺人暴力という手段による、地政学的、戦略的権益の追求が特徴の世界資本主義社会の現実と、真っ向から対抗している。
「人間性に対する見えない敵」コロナウイルスと並んで、もう一つ、非常に目に見える敵、世界帝国主義がある。
益々深刻な状態に直面しつつあるイランと約8300万人の国民以上に、これが明らかな場所はない。イランはイタリアと中国に続いて、三番目に死亡率が高く、毎日、感染者数が急激に増大し続ける中、イランより死亡率が高い国はない。
|
イランのテヘランにある病院で、新コロナウイルスに感染した患者を治療する医師達。 (AP Photo/Mohammad Ghadamali) |
木曜日、イラン保健省報道官キアヌシ・ジャハンプルは、ウイルスで、これまでの24時間で、149人の人々が亡くなり、死亡者が1,284人になったと発表した。同期間に感染症例が、更に1,046件あり、合計数が、18,407になったと報じた。両方の数は病気被害を相当過小見積もりしていると考えられている。
「我々の情報によれば、イランでは、10分に一人が、コロナウイルスで亡くなり、一時間に、約50人がウイルスに感染している」と報道官は述べた。
この危機に対するワシントンの対応は、人間の団結というより、むしろ、イラン労働者の無数の生命を犠牲にして、制裁を強化しようという故意の取り組みだ。全ての国々で、絶滅するべき敵と見なされている世界的大流行は、ホワイトハウス、国防総省とCIAによって、帝国主義計画に統合すべき、戦争の新兵器と見なされている。
木曜日、国営イラン石油会社(NIOC)から石油を購入したとして非難される、アラブ首長国連邦に本拠地を置く企業を標的にした、イランに対し、更にもう一つのトランプ政権による懲罰的経済封鎖の無理強いからの避けがたい結論だ。この僅か二日後に、もう一つの制裁が、中国、香港と南アフリカの、9つの別個の組織に対する、ワシントンの暴漢マイク・ポンペオ国務長官に発表された。ブラックリストに載せられた企業は、イラン石油化学製品を含む「相当の取り引き」に関わった嫌疑をかけられたのだ。
世界的大流行に、あからさまに攻撃的な外国嫌いな用語を使って、ポンペオは国務省記者会見で「武漢ウイルスは殺人者で、イラン政権は共犯者だ。」と述べた。
同時に、彼はワシントンは「イランの人々が健康な状態でいるのを支援する」「人道主義の取り組み」を実行する用意を調えていると主張した。
ウソと偽善のレベルは、トランプ政権の標準によってさえ、驚くほどだ。国の中央銀行をブラックリストに載せたアメリカ制裁が、「最大の圧力」体制下で、テヘランが許される基本的薬品や医療用品を購入するのを、おそらく不可能にする。
これはコロナウイルスの世界的大流行発生のずっと前から、何万人もの、早過ぎる死や、防げたはずの死を招いた。イラン医者による一つの推計によれば、Covid-19による、イラン人死亡者数は350万人にまで、増えかねない。
人々のこの苦難は、ワシントンの「最大の圧力」制裁体制の巻き添え被害ではなく、直接の目的だ。残忍な集団処罰、飢餓渇や病気蔓延を通して、アメリカ帝国主義は、中国との戦争に準備しながら、石油に富んだペルシャ湾でのアメリカ覇権に対する地域の障害を排除する目的で、テヘランでの政権転覆を煽動する方法を探している。世界的大流行のコロナウイルスは、依然、アメリカ兵器庫のもう一つの武器と見なされている。
1月3日の、バグダッド国際空港でのガーセム・ソレイマーニー司令官の無人機ミサイル暗殺で、明らかにされたアメリカ帝国主義は、目的を達成するためには、直接侵略戦争を実行する用意を調えている。ソレイマーニーの非合法殺人を認可する同じ命令で、トランプ氏は国防総省に、イランの船舶や防空体制や他の標的に対し爆撃を実行する権限を与えて、壊滅的軍事対決への道を開いた。
イランのブルジョア-聖職者政府の絶望のレベルは、コロナウイルスの蔓延に直面するにつれ、テヘランが40年以上関係を持っていなかった国際通貨基金(IMF)への緊急に必要な医療用品のために払うべき50億ドルの緊急融資の訴えに表れている。
IMFでは、ワシントンがキャスティングボートを握る状態で、融資要請は、おそらく拒絶されるだろう。ベネズエラが、コロナウイルス蔓延に直面する中、「最大の圧力」制裁体制という締まる輪なわに直面した、もう一つの石油豊富な国の類似の要請が断られた。IMF理事会は身勝手にも、ニコラス・マドゥロ大統領政府の「承認に明快さ」が欠けているので、資金を貸すことができないと主張した。
あたかも、アメリカの操り人形フアン・グアイドと彼を巡るCIAに支援された右翼の陰謀者の小集団が、病気を抑制し、緩和する取り組みを組織できるかのように!
一方、再び無数の何千人もの死を、既存政府を打倒し、アメリカ傀儡政権を押しつけるため利用しようして、ワシントンと同盟する中南米右翼諸国はコロナウイルスの蔓延と戦う上で、ベネズエラとのどんな協力も拒絶した。
これら犯罪的な政策の効果は標的に定められた国々に限定されまい。コロナウイルスは既にイランから中東と南アジアの多くに蔓延した。国防総省は、彼らの帰国がウイルスを広げる可能性があることを恐れ、アフガニスタン駐留軍の封鎖を強いられた。
2020年3月17日の「Covid-19世界的大流行と戦う方法: 勤労階級のための行動計画」声明で(アメリカ)Socialist Equality
Party全国委員会は「すべての制裁と貿易戦争処置を終わらせる」要求を提起した。声明はこう述べている。
「イランやベネズエラや他の国々の対応は、基本的な医療機器を獲得するのを阻止する経済封鎖によって阻止されている。アメリカとヨーロッパ諸国に実行されている貿易戦争措置は止められなくてはならない。コロナウイルスは世界規模での調和した対応を必要とする世界的な病気だ。」
コロナウイルス世界的大流行は、労働者階級の最も基本的な利益と、人類の生存そのものが、帝国主義とは両立しないことを、再度最も明快な方法で、さらけだした。
この病気に打ち勝ち、世界中で何百万人もの命を救うのに必要な団結は、社会主義国際主義のための共通の戦いで、国境を越えた労働者階級の団結を通してのみ作り出すことが可能だ。
Bill Van Auken 20 March 2020
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
資本家は、利益を最大化し、人件費を削減しようとする。これが資本主義の核心の要約だ。
資本主義はこの不変の目的によって定義される。それは民主主義ではない。それはよく主張されているような、労働者階級のための富の創出ではない。それは自由とは何の関係もない。
一時解雇で、利益を増やして人件費を削減することはできない。
特に大企業においては、組合を破壊し、仕事を海外移転し、外注し、自動化し、人件費を削減しない資本家は淘汰される。
個人的な倫理は無関係だ。資本家は買収し搾取するのだ。
資本家は資本主義の本質についてウソをつくためには、不条理なことをする。2018年の連邦所得税を支払っていないアマゾンやゼネラル・モーターズやシェブロンの三社のトップを含む181人の主力CEOが署名したビジネス・ラウンドテーブルの最新版コーポレート・ガバナンス原則が、20世紀最悪の全体主義体制の故意にあいまいな言い方に等しい理由だ。
もし利益を最大にすることが大洋をデッドゾーンに変え、大気を二酸化炭素排出と毒素で満たし、気候を人間に適さないものにし、化学物質やゴミを、土壌、水、空気や食料に注ぎ込んでガンを蔓延させ、選挙で選ばれた議員や判事を買収して、資本の独占的利権のために働かせ、大衆から暴利をむさぼるため、医療、運輸、教育や公共事業を含め社会福祉を民営化することを意味するなら、それは事業の代償なのだ。
もし人件費を減らすために、労働者に未組織のままでいることを強いて、仕事や健康や安全規制を廃止し、19世紀の農奴のように外国人労働者に労役を強いるため産業の海外移転し、国内賃金を抑制して、貧困に陥った住民を強制的に債務奴隷に追い込むことが、それは事業の代償なのだ。
1920年代以来、現在アメリカが最悪の所得不平等になっているのは偶然ではない。これは資本家階級が設計したものだ。しかし、ビジネス・ラウンドテーブルの8月19日声明が明らかにしているのは、資本家が発見されたことを恐れているということだ。 外部の制約が無く、内部の制約もがない資本主義は、国民が激怒して立ち上がるまで、逃げることができない国民を略奪し搾取する。それは今日の資本家が恐れている差し迫る爆発だ。
資本主義は、このように社会的に破壊的な力なので、大衆に誤った情報を伝え、操るための広告でメディアを満たす。 資本主義はその莫大な富を、マスコミを買収し、大学や非営利団体やシンクタンクを買収し、資本主義を批判する人々を悪者にし、黙らせるために使う。
資本主義は、支配するひと握りの集団.の手中へと富を譲渡することが、社会に有益だという考え方、新自由主義イデオロギーを、たゆみなく普及させる擬似知識人や擬似経済学者に精力的に資金を供給する。
資本主義は大衆を犠牲にするグローバル独占企業を組織する。資本主義は利益追求のために、果てしない戦争を行う。 資本主義は反資本主義者の扇動を、テロと同等に扱い、例えば炭素排出の主要因であるアメリカの産業的農業の凶暴性や残酷さの写真を撮ったり、映画を撮影したりしようとすると、誰でも対テロ法案のもとで告訴されかねない。
金融バブルが崩壊すると、連中は国庫を略奪し、納税者に法案を残し請求書を回すのだ。(2008年のアメリカ経済危機時には、企業は4.6兆ドルの公的資金を食いつくした。)
規制されず、拘束を受けなければ、カール・マルクスが理解した通り、資本主義は革命的な力だ。カール・ポランニーが書いたように、それは最初にマフィア経済を、次にマフィア政府を作り出す。
資本主義階級の強欲が、私たちの都市を腐敗した残骸に変え、国の半分以上を貧困に陥れた。我々を環境汚染による生態系破壊の道に置いたのは資本家階級の強欲だった。 抵抗者の活動を阻止するため、アメリカの国内植民地の狂暴な準軍事部隊として機能する警察や、国民の大規模監視や、非常に拡張された大量投獄制度を含む国内制圧機構や、大衆を秘密に捜査する国家安全保障局や国土安全保障省やFBIを含む政府機関を創設したのは資本家階級の強欲だった。
アメリカの民主的組織を解体したのも資本家階級の貪欲だった。我々にドナルド・トランプ氏を与えたのは資本家階級の強欲だった。公益と民主主義に対するこの蔑視ゆえに、この資本家連中は裏切り者になる。
JPモルガン・チェースの会長兼最高経営責任者で、ビジネス・ラウンドテーブル会長のジェームズ・ダイモンは「企業の目的についての声明」を含む報道発表で「アメリカン・ドリームは健在だが、ほころびている」ことを認めた。 だが彼は「長期的に成功するための唯一の方法であるのを知っているので、大手雇用者は、その労働者と共同体に投資している。これらの近代化原則は、全てのアメリカ人に奉仕する割経済を要求し続けるという財界の揺るぎない決意を反映している。」と我々に請け合った。
ジョンソン・エンド・ジョンソンの取締役会長と最高経営責任者でビジネス・ラウンドテーブルのコーポレート・ガバナンス委員会の委員長アレックス・ゴルスキーは、声明は「企業が社会の改善に果たすことができる重要な役割を確認する」と付け加えた。
フォード財団理事長ダレン・ウォーカーは、この声明を「驚異的なニュース」と呼び、それは「企業と社会両方に共有される繁栄と持続可能性をもたらす」だろうと述べた。
声明の中の大げさな表現の多い自画自賛の節は、冒頭の段落に要約されている。
『声明』 アメリカ人は、一人一人が勤勉さと創造性を通して成功し、意味と威厳のある生活を送ることを可能にする経済に値する。我々は自由市場制度が、すべての人にとって、良い仕事、強力で持続可能な経済、革新、健全な環境、経済的機会を生み出す最良の手段であると信じる。
企業は、雇用を創出し、イノベーションを促進し、不可欠な商品とサービスを提供することで、経済において重要な役割を果たす。企業は消費者製品を製造および販売する。装置や車を生産する。国防を支援する。食品を育て生産する。医療を提供する。エネルギーを生成し、配給する。経済成長を支える金融や通信や他のサービスを提供する。
ダイモン(純資産14億ドル)のような資本家は、米国で他のどの会社よりも規制上の罰金を多く支払っている。
オクラホマのオピオイド危機に拍車をかけるのを助けたかどで告発されたゴルスキーは、損害賠償で5億7200万ドルの支払いを命じられた。その状態では、民主主義国家として機能しているのなら、刑務所に入れらているはずだ。 連邦政府によれば、ジョンソン・エンド・ジョンソンやパーデュー製薬やファイザーやマッケソンも、2016年と2017年、アメリカでの、オピオイド関連ドラッグの過剰摂取により、何千人ものアメリカ人の死、一日130人以上の死に責任がある。
ダイモンの金融犯罪だけでも多額で悪名が高い。 犯罪には、2008年の金融崩壊前の数年に詐欺の有価証券を引き受け、住宅ローンおよび住宅ローンの借り換えでの軍人への過剰請求、過剰引き出し料に対しての顧客への過剰請求、カリフォルニアと中西部の電力市場入札での不正操作、水害保険に対して自宅の所有者への過剰請求、存在しないクレジットカード監視サービスに対する顧客への請求書送付、住宅ローンでの、白人の借り手が支払うより高い金利や料金を少数人種への請求、社員への超過勤務手当の未払いが含まれる。
すると、シカゴではギャングが慈悲深い社会を運営しているとアル・カポネが強く主張するのに等しいこの文書は一体何だろう?
それは、資本家連中が怖がって走っているのだ。
彼らは支配的な新自由主義のイデオロギー観がもはや信頼性がないことを知っているのだ。嘘は暴露したのだ。 政府の立法、行政、司法部門を含め、支配組織が機能不全に陥っていて、嫌われていることを知っている。 彼らは、メディアやウォール街や大銀行が信用されておらず、憎まれているのを知っている。 彼らは貧困を犯罪化して、企業の不正を合法化する刑法制度が偽物であることを知っている。
彼らは社会的流動性が、結果的に実在しないことを知っている。そして最も重要なことは、限界金利で政府から彼らに貸された何兆ドルもの上げ底の上に構築された金融システムが持続可能ではなく、不況ではないにせよ、もう一つの景気後退を引き起こすのを彼らは知っている。
彼らは、責任を取らされる事を知っている。
資本家は富を守る決心をしている。
彼らは左翼候補のエリザベス・ウォーレンやバーニー・サンダースが民主党大統領候補指名を得るのを阻止すると固く決めており、おそらく可能だ。
だが彼ら資本家は、ヒラリー・クリントンやナンシー・ペロシやチャック・シューマーやジョー・バイデンのような、大企業権力のために人生を費やした政治家たちを有権者に売りこむことが益々困難になっているのを知っている。
民主党の虚偽と偽善は、2008金融危機後、部外者、改革者として立候補したバラク・オバマの大統領職で明白だ。
コーネル・ウェストが「ウォールストリートの黒いマスコット」と呼んだオバマは、民主党の支持基盤を無神経に裏切った。
2008年の金融破綻後の、彼やクリントンや他の民主党幹部による行動が、ペテン師で、根っからのうそつきでありながら、有権者、特に白人労働者階級が聞きたいことを言うのに抜け目がなかった扇動家ドナルド・トランプの扉を開いたのだ。
ビジネス・ラウンドテーブルの8月声明は、これらの企業グリッターに穏やかで優しい顔を与えるために、社会における資本家の役割を再構築しようとする哀れな試みだ。それは機能するまい。
資本家は破壊する力は持っているが、もはや創造する力はない。そして彼らが止めることができない、彼らの容赦ない破壊から、彼らが恐れる社会不安と、ドナルド・トランプ氏より遥かに恐るべき巨大な怪物が出現するだろう。
(訳:石川栄一)
|
|
|
|
|
|
きっかけの少女像(C)共同通信社 |
暴力による表現封殺を許容する社会でいいのか。国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」で開催された企画展「表現の不自由展・その後」が中止に追い込まれた一件は、民主主義の土台を揺るがす大問題だ。抗議や脅迫、そして政治による介入。企画テーマの「表現の不自由」を体現する皮肉な結果になった。
この企画展には、過去に美術館から撤去されたり、変更を余儀なくされた作品が展示されていた。その中で、慰安婦を表現した「少女像」などに抗議が殺到。2日には京アニ放火事件を連想させる脅迫ファクスも送られてきた。こうした卑劣な行為をあおったのが政治家たちの言動だ。
同日に企画展を視察した名古屋市の河村たかし市長は、少女像を「反日作品だ」と断じ、「ほとんどに近い日本国民がそう思っている」と、勝手に国民の総意を任じて展示の中止を要求。「(展示会には)国のお金も入っているのに、国の主張と明らかに違う」と文句をつけた。
菅官房長官が同日の会見で「精査した上で適切に対応したい」と、展示の内容によって補助金の交付を決めるかのような発言をしたことも、騒動に拍車をかけた。
トリエンナーレ実行委員会会長の大村秀章愛知県知事と芸術監督を務める津田大介氏が協議し、3日に展示中止を決めたが、河村市長は「やめれば済む問題ではない」と展示会関係者に謝罪を要求だから呆れる。謝罪を求めるなら、その相手は、脅迫した卑劣漢の方だろう。
|
美術監督の津田大介氏も今後を懸念(C)共同通信社 |
「河村市長は南京大虐殺を否定するなど歴史修正主義で知られる人物です。大阪市の松井一郎市長も『公金を投入しながら、我々の先祖がけだもの的に取り扱われるような展示をすることは違う』と不快感をあらわにしていましたが、彼らの考え方はあまりに封建的です。
公金は首長のものでも政府のものでもない。国民すべてのもので、権力者と考え方が違う人も税金を払っているのです。表現内容を補助金支給の条件にするなら、それは憲法21条が禁じる検閲にもつながる。
本来、行政が行うべきは表現規制ではなく、暴力やテロ予告から表現の自由を守ることのはずです。時の権力の方針に合わない表現が潰されてしまう社会は、民主主義国家として危機的です」(立正大名誉教授・金子勝氏=憲法)
作品を見てどう感じるかは自由だが、「不快だから撤去しろ」と政治家が圧力をかけることは絶対に許されない。表現の自由が制限されて戦争に突き進んだ反省から、日本国憲法では表現の自由に対する保障が最大限尊重されている。
「私はあなたの主張に反対だ。だが、あなたがそれを主張する権利は命をかけて守る」――。18世紀フランスの哲学者、ボルテールの言葉とされるもので、表現の自由が民主主義を支える重要な人権であることを示すものだ。
「主義主張が違っても、すべての人の表現の自由を保障することは近代民主主義国家の基本なのに、違う意見を潰しにかかる不寛容さが蔓延している。
とりわけ、アジア蔑視のネトウヨを権力側が扇動し、不都合な表現に攻撃を仕掛ける構図は、隣国叩きで支持を集める安倍政権に特有の問題です。表現の自由を潰しにかかる暴力を徹底糾弾しない政府では、国際社会にも示しがつきません」(金子勝氏)
暴力や権力による介入は、いったん許せばエスカレートする。そういう社会では、いつ自分が抑圧される側になるか分からないということを国民全員が考えてみる必要がある。
【出典】日刊ゲンダイ 公開日:2019/08/06 06:00
更新日:2019/08/06 06:00 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
鹿内信隆(1911年―1990年)元産経新聞社長
勲一等瑞宝章受章
|
中曽根康弘(1918年5月27日-100歳)元首相
大勲位菊花大綬章
|
『慰安所の開設』「そのときに調弁する女の耐久度とか消耗度、それにどこの女がいいとか悪いとか、それからムシロをくぐってから出て来るまでの“持ち時間”が将校は何分、下士官は何分、兵は何分…といったことまで決めなければならない
(笑)」
|
|
戦時中に23歳で3千人の総指揮官だったことを自慢した上で、その3千人の大部隊のために、「私は苦心して、慰安所をつくってやった」と証言。
■松浦敬紀著『終りなき海軍』(文化放送開発センター出版部、1978年6月15日発行)
|
|
|
|
※ 写真は個人的にモノクロ写真をカラー化したものです。 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
韓国政府、来夏までに「慰安婦状況白書」を刊行=旧日本軍の関与や国際社会の批判を掲載―韓国
Record China 7月1日(火)19時9分配信
2014年6月30日、環球時報によると、韓国が来年8月までに「慰安婦状況白書」を刊行する。
6月30日付韓国・聯合ニュースによると、韓国政府は遅くとも来年7月の「慰安婦状況白書」刊行を目指していることが分かった。複数の政府消息筋が明かしたもので、韓国女性家族部はすでに関連機関に作成を委託したという。
計画では白書は3本の報告書と動画や音声などの付属資料から構成される。報告書は重要事項を整理し、慰安婦問題に関する法的分析と評価、国連など国際社会の立場と韓国政府の立場を示すものになる。また、旧日本軍の関与についても分析する方針で、安倍政権による河野談話検証に対抗する構えだ。(翻訳・編集/KT) |
30日、韓国が来年8月までに「慰安婦状況白書」を刊行する。慰安婦に関する事実の整理のほか、法的分析や国際社会の評価も盛り込まれる。
写真は韓国の慰安婦像。 |
|
|
|
|
<朝日「誤報」で日本が「誤解」されたという誤解 | 冷泉彰彦 >
(抜粋) いわゆる「従軍慰安婦」問題をめぐる証言記事に関して朝日新聞が誤りを認め、取り消したことに関連して、あらためてこの「従軍慰安婦」の議論が盛んになっています。
つまり「狭義の強制」があったと報道されたことで、「国際社会の誤解」を招いた朝日新聞には責任があるという考え方です。
例えば安倍首相は9月14日のNHKの番組で、朝日新聞が「世界に向かってしっかりと取り消していくことが求められている」と述べたそうですし、加藤勝信官房副長官も17日の記者会見で、「誤報に基づく影響の解消に努力してほしい」と述べています。
また朝日新聞の訂正直後に実施された、読売新聞の世論調査によれば、『朝日新聞の過去の記事が、国際社会における日本の評価に「悪い影響を与えた」と思う人が71%に達した』そうです。
しかし、こうした「国際社会に誤解されている」という議論は、それ自体が「誤解」であると考えるべきです。以下、その理由を指摘したいと思います。
理由は簡単です。国際社会では、サンフランシスコ講和を受け入れ、やがて国連に加盟した「日本国」は、第二次世界大戦を起こした「枢軸国日本」とは「全く別」であることを認識しており、そこに一点の疑念もないからです。
それは、講和を受け入れたという法的な理由だけではありません。戦後の日本政府、日本企業、日本人が国際社会で活動するにあたって、国際法や各国法を遵守し、多くの国や地域の中で際立った国際貢献を行い、戦後の日本および日本人の行動が国際社会から信頼されているからです。
第二次大戦の戦中に枢軸国日本が起こした非人道的な行為に関しては、現在の日本国が、現在の世代として政府の正式謝罪を行ったり、現在の世代の納税した国庫金から補償をしたりする必要はありません。
補償に関しては「講和条約で解決済み」だというのは、別に責任から逃げているわけではなく、「講和によって枢軸国日本から日本国への移行が相手国により承認された」、つまり「現在の日本国は枢軸国日本ではない」ことが相手国から承認されたことを意味するからです。
第2の誤解は、したがって「枢軸国日本」の行動への批判がされると、まるで自分たちが批判されたように感じて、反論や名誉回復を行わなくてはならないという心情になる、そのこと自体が「誤解」であるということです。
個々の兵士に至る日本軍の「全員が戦争犯罪人」であるという考え方は「講和」の精神にはありません。あくまで誤った方針へと指導した責任者のみの罪を問うという「講和条件」で和平を実現したのであって、個々の兵士や戦没者の全員の名誉まで否定しているわけではありません。
ですから、偽証言や誤報に基づく問題があったからといって「慰安所を設置した軍隊」としてまるで日本軍全体や個々の戦没者までが不名誉な印象で固定化されているわけではありません。
批判の対象としては、そのような「慰安所を設けなければ士気が保てない」ような作戦を続けて、実際に「慰安所設置」に関わった軍の上層部へのものであると理解すべきです。
第3の誤解は、それでも軍の方針や軍の上層部の名誉を回復したいとして、第3の誤解は、それでも軍の方針や軍の上層部の名誉を回復したいとして、これはこの欄でも再三申し上げてきたことですが、「狭義の強制」つまり銃剣を突きつけて「人さらいのように」女性を集めたというのは「事実でない」と主張することに「効果はない」ということです。
つまり「強制連行ではなかったが人身売買だった」または「軍や警察が女性の身柄を拘束した事例があるが、それは業者の財産権という社会秩序維持のためだった」「一晩に大勢の相手をさせたが、少なくとも対価として金銭の支払いはあった」という「事実の訂正」をしたからといって、国際社会の評価は変わらないと考えるべきです。
「事実関係の訂正キャンペーン」を強化すれば「日本軍の従軍慰安婦という問題を初めて知ることになる」人を増やしてしまうだけです。そうした人々が「なるほど人身売買であって民間主導の経済行為だったのだ」と「理解」を示して「ポジティブな印象」を持つ可能性はゼロだと思います。
第4の誤解は、「狭義の強制はなかった」という点など、「枢軸国日本の名誉回復」を進めることが、国際社会での日本の立場を強化するという考え方です。これは大変に危険な誤解です。
というのは、この考え方で押し切れば、中国や韓国は「現在の日本政府や日本人は枢軸国日本の名誉にこだわる存在」つまり「枢軸国の延長」だというプロパガンダを国内外で展開することが可能になります。
そうしたプロパガンダがあるレベルを越えていくようですと、国際社会における日本の政治活動や経済活動に支障を来すばかりか、特に中国の場合は日本を仮想敵とした軍拡の口実にもなっていきかねません。
第5の誤解は、日本の保守的な世論や、あるいは安倍政権がこの問題で強硬になれば、「いつかは強い外圧が来て何とかしてくれるだろう」という見通しがあるように感じられます。これも誤解だと思います。
国際社会は「激しく日本批判をするような面倒なこと」はせず、むしろ日本を軽視したり無視したりするだけでしょう。というのは「慰安婦問題に関する事実関係の訂正をしたい」という日本の意向が「全く理解できない」からです。反発する以前に「理由が分からない」ことでの違和感、不快感がひたすら深まるだけだと思います。
そうかと言って、日本の主張に「国際社会に挑戦する」ような危険性や覚悟が見えるわけではありません。「この程度の男尊女卑や既得権益擁護の古さを抱えている」という象徴的なニュアンスで感じ取って、例えば市場としての優先順位を下げたり、投資額を抑制したりという静かな動きを加速する、つまり国際社会のリアクションとしては、軽視、あるいは無視ということになるだけではないでしょうか。
いずれにしてもこの議論では、「誤報により誤解されているから、その誤解を解きたい」という考えそのものが「誤解」だということを理解していただきたいと思います。
|
|
30日、韓国・聯合ニュースは、同国のソウル中央地方裁判所が同日、日本の政治運動家・鈴木信行氏に対し逮捕令状を発行した。写真は慰安婦像。
|
慰安婦侮辱の日本人、韓国が令状発行し指名手配=韓国入国すると直ちに逮捕-韓国メディア
配信日時:2014年7月1日 9時26分
2014年6月30日、韓国・聯合ニュースは、同国のソウル中央地方裁判所が同日、日本の政治運動家・鈴木信行氏に対し、逮捕令状を発行した。新華社通信が伝えた。
鈴木氏は韓国・ソウルにある日本大使館前に設置された慰安婦像に、「竹島は日本固有の領土」などと書かれたくいを縛り付けるなど、韓国では極右勢力と認識されている。
鈴木氏は慰安婦被害者を侮辱したとして起訴されていたが、長期にわたり出廷しなかったため、令状の発行が行われた。令状の有効期限は1年間で、同期間中に鈴木氏が韓国に入国した際には、直ちに身柄が拘束される。さらに、裁判所は検察関連機関に委託し、鈴木氏を指名手配するという。
(翻訳・編集/内山) |
|
集団的自衛権の行使容認を閣議決定=「これで遠慮はいらなくなった」「日本国民よ、立ち上がれ」―中国ネット
配信日時:2014年7月1日 18時54分
2014年7月1日、日本メディアによると、日本政府は臨時閣議を開き、憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を容認することを閣議決定した。専守防衛の安全政策が根底から変わることになる。
このニュースは中国でもすぐに取り上げられ、中国への影響として「日本は集団的自衛権を行使することで、豪州、インド、ASEAN諸国と安全政策で緊密に連携し、中国を抑え込みにかかる。また、南シナ海問題でも米国と共に介入してくる可能性が高い。中国周辺の安全が脅かされる」と伝えられている。
一方、中国版ツイッターでは、以下のようなコメントが寄せられている。
「正常な国家の仲間入りを支持する」
「正常化はどの国も有する基本的な権利」
「解禁も良かろう。これで『正常な国家』になったのだから、国際社会が遠慮することはなくなった」
「幻想を捨て、戦争の準備を!」
「警戒せよ。良い兆候じゃない」
「日本は今後さらに凶悪になるだろう」
「ついに戦争で経済の問題を解決する道を選んだか」
「日本国民は右翼に拉致されてしまった。日本国民は立ち上がるべき」
「日本人の戦争好き、侵略好きの本性は、変えようがない」
「外交部はまた『厳しく非難』するんだろうな」
「これで日本は駆け引きのカードが増えた。外交部は頭が痛くなったな」
「戦争の足音が近づいてきた」
(翻訳・編集/北田) |
|
|
|
|
|
|
|
11月 23, 2012 · POSTED IN 南京市の平和史跡史料館, 速報 『アジア最大の慰安婦遺跡に南京が「慰安所歴史陳列館」を建設する予定』
『現代日報』の記者の報道ではこれまでに懸案の南京市内利済巷にある慰安所遺跡を修復し、「慰安所歴史陳列館」として建設する予定と2014年に一般開放すると南京市・白下区が発表しました。
南京利済巷2号の慰安所遺跡は1937年に南京占領後、日本軍が現地に設立した40か所余りの慰安所の一箇所です。2003年11月20日に当時ここに騙されてきて3年間も慰安婦を強いられた朝鮮老人の樸永心が中日両国学者の伴でこの地を再訪問し、現場を確認しました。時からここはアジアの慰安所の代表的な遺跡となり、学術研究において極めて重要な価値があります。
「利済巷慰安所が目下保存できた最大の慰安所遺跡である。慰安所として使われた楼の面積が4800㎡にも達し、周囲の店舗を含めば8000㎡にもなる」と日本学者西野瑠美子が言いました。
「ここ利済巷一帯に全部で3ヶ所慰安所があった。多い時に慰安婦の人数が200人を超えていた。その一箇所(現在の科巷菜場)が主に中国人慰安婦を拘禁した。利済巷2号には主に朝鮮の女性。利済巷18号は主に日本の女性。紹介によりますと利済巷2号はもともと中華民国の時代の楊善慶将軍の住宅で、南京は占領された後に千田という日本人がここを慰安所にして名前が「東雲慰安所」と呼んでいた。
この建物の一階には14間の部屋、2階には16間の部屋がある」と始めて全面的に南京の慰安所問題を研究した南京師範大学の教授経盛鴻の著作『南京倫陥(陥落)八年史』に書いています。
南京利済巷2号の慰安所遺跡のほか、南京には「安楽酒店慰安所」(現在江蘇飯店」、「松下富貴楼慰安所」(現在の常府街)、「傅厚街慰安所」(現在の傅厚街)、「青南楼慰安所」(又は菊水楼慰安所」(現在文昌巷19号白菜園大院)などの遺跡が現存です。
(出典)中国民間・アジア平和文化交流の会
|
|
|
|
|
|
|
|
いわゆる「従軍慰安婦」とは、かっての戦争の時代に、一定期間日本軍の慰安所等に集められ、将兵に性的な奉仕を強いられた女性たちのことです。
これらの人々のことを日本で戦後はじめて取り上げた書物の著者たちは「従軍慰安婦」と呼んできました。
したがって、日本政府がこれらの人々の問題に最初に直面した時も、アジア女性基金がスタートした時も、「従軍慰安婦」という言葉を用いていました。しかし、戦争の時代の文書では、「慰安婦」と出てきます。それで、いまでは、「慰安婦」という言葉を使っています。
■慰安婦関連歴史資料
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
[参考文献]
■アジア女性基金編『政府調査「従軍慰安婦」関係資料集成』第1-5巻、龍渓書舎、1997年
■アジア女性基金編『「慰安婦」問題関係文献目録』ぎょうせい、1997年
■アジア女性基金「慰安婦」関係資料委員会編『「慰安婦」問題調査報告・1999』1999年
■和田春樹「政府発表文書にみる『慰安所』と『慰安婦』――『政府調査「従軍慰安婦」関係資料集成』を読む」、同上
■波多野澄雄「防衛庁防衛研究所所蔵<衛生・医事関係資料>の調査概要」、同上
■高崎宗司「『半島女子勤労挺身隊』について」、同上
■浅野豊美「雲南・ビルマ最前線における慰安婦達――死者は語る」、同上
■倉沢愛子「インドネシアにおける慰安婦調査報告」、同上
■山本まゆみ、ウィリアム・ブラッドリー・ホートン「日本占領下インドネシアにおける慰安婦――オランダ公文書館調査報告」、同上
■大沼保昭・下村満子・和田春樹編『「慰安婦」問題とアジア女性基金』東信堂、1998年
■小野沢あかね「国際連盟における婦人及び児童売買禁止問題と日本の売春問題――1920年代を中心として」、『綜合研究』津田塾大学国際関係研究所、3号、1995年
■方善柱「米国資料に現れた韓人〈従軍慰安婦>の考察」、『国史舘論叢』37号、1999年10月
■吉見義明編『従軍慰安婦資料集』大月書店、1992年
■吉見義明『従軍慰安婦』岩波新書、1995年、英語版、Comfort Women: Sexual Slavery in the Japanese
Military ■during World War II, Columbia Univ. Press, 2000
■吉見義明・林博史編『共同研究日本軍慰安婦』大月書店、1995年
■秦郁彦『昭和史の謎を追う』下、文藝春秋、1993年
■秦郁彦『慰安婦と戦場の性』新潮社、1999年
■蘇智良『慰安婦研究』上海書店出版社、1999年
■蘇智良・陳麗菲・姚霏『上海日軍慰安所実録』上海三聯書店、2005年
■朱徳蘭編『台湾慰安婦調査と研究資料集』中央研究院中山人文科学研究所、1999年、不二出版、2001年
■Chunghee Sarah Soh, From lmperial Gifts to Sex Slavery:Theorizing Symbolic
Repre sentation of the ‘Comfort Women', Socia1 Science Japan Journal, Oxford
Univ. Press, Vol.3, No.1,April 2000
■金富子・宋連玉編『「慰安婦」戦時性暴力の実態』I、日本・台湾・朝鮮編、緑風出版、2000年
■西野瑠美子・林博史編『「慰安婦」戦時性暴力の実態』II、中国・東南アジア・太平洋編、2000年
■Yuki Tanaka, Japan’s Comfort Women: Sexual Slavery and Prostitution during
World War II and the US Occupation, Routledge, 2002
■西野瑠美子『戦場の「慰安婦」』明石書店、2003年
■尹明淑『日本の軍隊慰安所制度と朝鮮人慰安婦』明石書店、2003年 |
|
|
|
|
|
|
|
ノーベル平和賞公式サイトより |
|
今年のノーベル平和賞は、性暴力被害者の治療・救済に取り組んできたコンゴ民主共和国の医師、デニ・ムクウェゲ氏と、イスラム国(IS)から受けた性暴力を証言してきたイラク・クルド民族少数派のヤジディー教徒のナディア・ムラド氏の受賞が発表された。
授賞理由について、ノルウェー・ノーベル賞委員会のベリト・レイス=アンデルセン委員長は「戦争や武力紛争の武器としての性暴力」の撲滅に両氏が貢献したことを挙げ、「戦時下の性暴力を白日の下にさらし、犯罪者への責任追及を可能にした」と語った(毎日新聞、6日朝刊)。また、アンデルセン委員長は「MeTooと戦争犯罪(との闘い)は異なるが、共通点もある。
それは虐待の実態と女性の苦しみに目を向け、性被害が恥だという概念から女性を解放し、声を上げることの重要性だ」と言い、〈性暴力根絶に向け、さまざまな立場の者が連帯して取り組む必要性を訴えた〉という(時事通信、6日)。
かたや日本では、先日発表された内閣改造で、財務省セクハラ問題をめぐり「はめられて訴えられているんじゃないかとか、世の中にご意見ある」と被害者女性を陰謀論で攻撃するなど女性蔑視発言を連発した麻生太郎を副総理と財務相に続投させた上、このセクハラ問題に「#MeToo」のプラカードを持って抗議した女性議員たちのことを〈少なくとも私にとって、セクハラとは縁遠い方々〉と誹謗した自民党・長尾敬衆院議員を内閣府政務官に抜擢したばかり。杉田水脈衆院議員も“セクハラと騒ぐのは魔女狩り”“「#MeToo」運動はもう辞めよう”などと主張していた。
女性に対する性暴力に対して世界から声があがり、問題と向き合おうという潮流が生まれる一方、むしろ貶める言動をする為政者が盛り立てられるという、この国の現実──。だが、今回のノーベル平和賞は、もうひとつ重要な問題を日本に突きつけている。
というのも、ノーベル平和賞を授賞したデニ・ムクウェゲ医師は、旧日本軍の「従軍慰安婦」問題を、「戦時下の性暴力」として言及してきたからだ。
たとえば、2016年に韓国の「ソウル平和賞」を受賞した際のスピーチやメディア取材において、ムクウェゲ医師は「慰安婦」問題について、このように言明した。
「(日本政府は)被害者の要求を受け入れ、許しを求めなければならない」 「(慰安婦は)想像もできない苦痛や暴力にさらされた」 「韓国で正義の回復を求め続けている女性らの力に励まされる」 (共同通信、2016年10月6日付)
また、同年にムクウェゲ医師が来日した際には、「女たちの戦争と平和資料館」(wam)を訪問。wamのブログによると、ムクウェゲ医師は日本で最初の訪問地として同所を訪れ、日本の「慰安婦」問題の責任を追及するためにおこなわれた民衆裁判「女性国際戦犯法廷」のダイジェスト版を視聴。
「兵士たちは私の身体になんでもやりたいことをした」という被害者女性の証言を聞いたムクウェゲ医師は、「コンゴでも、その言葉を被害者から何度も聞いた」と言い、“強かんは戦闘資金がかからず、敵に多大な恐怖を与えられるため、戦争の手段として使われている、それをやめさせるには、加害者が誰であるかをはっきりさせ、国家の責任を問うことが重要だ”と指摘し、さらに、「またすぐに来るかもしれない。私たちは共通項がたくさんある」と述べたという。
いま、コンゴで起こりつづけている女性に対する性暴力も、日本による「慰安婦」問題も、同じ戦時下の性暴力であり、国家の責任が問われる問題である──。こうしたムクウェゲ医師の認識は、何も彼だけのものではない。現に、今年8月におこなわれた国連人種差別撤廃委員会での対日審査でも、日本政府の慰安婦問題への取り組みについて、多くの委員から厳しい意見が飛び出した。
たとえばベルギーのマーク・ボシュィ委員は、2015年の日韓合意について「沈黙を押し付けている」との声があがっていることに言及し、アメリカのガイ・マクドゥーガル委員は「なぜ慰安婦被害者が満足する形で日本政府が謝罪と補償ができないのか理解できない」と批判、韓国のチョン・ジンソン委員も「あらためて日本政府に強調しておきたいのですが、慰安婦問題を否定するいかなる企みをも日本政府はハッキリと非難するよう勧告されていることです。残念ながらここでもそうした否定の動きが見られます」と釘をさした。
だが、こうした批判に対して日本政府は、委員会でトンデモとしか言いようがない釈明を展開した。なんと、外務省の大鷹正人・国連担当大使が「慰安婦」問題について、日本軍による強制性はいわゆる吉田清治証言と朝日新聞報道が「捏造」した「空想の産物」に依拠しており、日本政府の強制性はないとの言い分は「無視されている」と主張したのだ。
先進国とされる国の代表として驚嘆するほかない主張だが、当然ながらその後に国連人種差別撤廃委員会がまとめた報告でも、日韓合意は「被害者を中心に置くアプローチが十分でなかった」とし、元慰安婦の被害者たちが納得する解決をと求められた。しかし、この報告に対しても、菅義偉官房長官は「日本政府の説明内容を十分踏まえておらず、極めて遺憾だ」と批判、反発したのである。
この、恥をさらすような日本政府の認識は、安倍首相の考えに沿ったものだ。実際、安倍は、1997年に自民党右派の若手議員たちで結成された「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」という議員組織の勉強会で、従軍慰安婦の強制連行はなかったとして、こんな発言をしている。
「実態は韓国にはキーセン・ハウスがあって、そういうことをたくさんの人たちが日常どんどんやっているわけですね。ですから、それはとんでもない行為ではなくて、かなり生活の中に溶け込んでいるのではないかとすら私は思っているんです」
キーセンとは漢字で「妓生」、韓国の近代化以降は料亭での接客女性を指すが、安倍氏発言の文脈では「キーセン」と“娼婦”が同一視されており、そして、その「キーセン・ハウス」=“娼婦館”が韓国社会の日常に「溶け込んでいる」、すなわち“韓国は娼婦国家である”と言い放っているのである。
さらに、前述した国連での“慰安婦問題のイメージは吉田証言と朝日新聞報道が「捏造」した「空想の産物」”なるトンデモ発言も、安倍首相が繰り返してきた慰安婦問題の矮小化の結晶だ。安倍首相は「吉田証言自体が強制連行の大きな根拠になっていたのは事実ではないか、このように思うわけであります」(2014年10月3日、衆院予算員会)などと国会で繰り返し吉田清治証言を槍玉にあげて、「慰安婦」問題の矮小化言説をがなりたててきた張本人だからだ。
総理大臣自らが「慰安婦」問題を歪曲し、「被害者の声に耳を傾け謝罪と補償に応じるべきだ」という国際的な意見を無視する──。いや、それは安倍首相や政府の見解だけではない。先日も、自民党の杉田議員や和田政宗参院議員、片山さつき地方創生担当相らと関係があった右派系市民団体「「慰安婦の真実」国民運動」幹事の藤井実彦なる人物が台湾で慰安婦像を蹴りつけるという事件が起こったばかりだが、「慰安婦は捏造だ!」などと主張する極右団体やネトウヨが幅を利かせ、「慰安婦」問題に言及した歴史教科書を採択した学校に対して抗議の葉書が殺到しているのが、この国の惨状だ。
そして、こうした極右団体やネトウヨからの抗議を過剰に恐れ、メディアも「慰安婦」の問題を真正面から取り上げようとはしない。実際、前述したムクウェゲ医師のwam訪問時には、NHKやTBSが取材に訪れていたというが、wamのブログによれば、wamでのムクウェゲ医師のコメントは〈まったく報道されなかった〉という。
今回のノーベル平和賞授賞のニュースでも、ムクウェゲ医師による日本の「慰安婦」問題に言及したコメントを伝えているメディアは、いまのところ見当たらない。「慰安婦」問題との共通性を指摘するメディアすら、朝日新聞と毎日新聞をのぞけばほとんどない。
ノーベル委員会は、今回の授賞について「女性の基本的な権利や安全が守られない限り、より平和な世界は実現されない」と述べている。過去の歴史から目を背け被害者女性を貶めつづける、そんな国に、現在進行形で起こっている女性に対するセクハラや性暴力、人権侵害の問題に取り組むことなどできないだろう。
(編集部) |
【出典】LITERA 2018.10.06 |
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
|
Copyright(C) 2018 おもしろ世相 小話とむかし話 All Rights Reserved. |
Template design by Nikukyu-Punch
|