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千島列島北東端シュムシュ島に残る旧日本軍の戦車=19日(共同) |
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北海道議会の各会派は、丸山穂高衆議院議員が北方四島を戦争で取り返すことの是非などに言及したことに対し、抗議する内容の決議案を提出する方向で調整しています。
北方四島の「ビザなし交流」に参加した丸山穂高衆議院議員は、今月11日、訪問団の大塚小彌太団長に「戦争で島を取り返すことには賛成ですか、反対ですか」「戦争しないとどうしようもないじゃないですか」と質問し、反発が広がっています。
これを受けて北海道議会の各会派は、丸山氏の発言に抗議し、北方領土問題の平和的解決を訴える内容の決議案を提出する方向で調整しています。
文案は「元島民や関係者はもとより、多くの道民にとって到底受け入れがたく、強い憤りを禁じ得ない」と厳しく非難し、「北方領土問題の平和的解決が元島民をはじめとする道民の願いだ」としています。
各会派は、決議案を今の臨時道議会最終日の今月22日に提出する方向で調整していて、提出後、本会議で採択されることになります。
根室市議会も抗議決議へ また北海道根室市の市議会の各会派も丸山氏の発言に抗議し、こうした発言の再発防止を求める決議案を、今月30日に提案する方針です。
今月20日に各会派の代表者会議を開き、決議案の具体的な内容を検討することにしています。
『出典』NHK NEWS WEB 2019年5月17日 18時51分
北方四島を戦争で取り返すことの是非などに言及した丸山穂高衆議院議員について、立憲民主党など野党6党派は「国会全体の権威と品位を著しく汚した」などとして、議員辞職勧告決議案を衆議院に共同で提出しました。
北方四島を戦争で取り返すことの是非などに言及した丸山穂高衆議院議員について、日本維新の会は除名処分にし、議員辞職するよう重ねて促していますが、丸山氏は議員辞職はせず、無所属で活動する考えを示しています。
これを受けて、立憲民主党、国民民主党、共産党、日本維新の会、社民党、衆議院の会派「社会保障を立て直す国民会議」の野党6党派は17日午後、丸山氏に対する議員辞職勧告決議案を衆議院に共同で提出しました。
決議案では「わが国の国是である平和主義に反し、国際問題にも発展しかねない可能性もあり、国益を大きく損ねる暴言だ。
国会全体の権威と品位を著しく汚したという事実は拭いがたく、直ちに議員の職を辞するべきだ」としています。
衆議院議院運営委員会で野党側の筆頭理事を務める、立憲民主党の手塚仁雄氏は記者団に対し、「与党側に共同提出を求めたが、『タイトルも含め、修文を検討したい』という話だったので、議員辞職勧告決議案ではなくなる可能性があり、野党6党派で提出した。
丸山氏の発言が問題だという意識は、与野党を超えて、共有できていると思う」と述べました。
日本維新の会の松井代表は、大阪市役所で記者団に対し、「本人のためにも早くけじめをつけたほうがいい。丸山議員の行動と発言は不適切だったという衆議院としての意思表明を、全会一致でされるべきだ」と述べました。
日本維新の会の馬場幹事長は東京都内で記者団に対し、「議員の身分に関わることは、自分で判断するのが定説になっているが、議員を辞めるぐらいの問題であるという認識を持っていたので、決議案の提出で、われわれの思いが一定、実現した。本会議などにかかれば賛成し辞職を求めていく」と述べました。
自民党の森山国会対策委員長は記者団に対し、「国会議員の身分は、非常に重いものだ。
丸山氏の一連の発言は、極めて遺憾だが、言論の自由などを考えた時に、辞職勧告には慎重でなければならない」と述べ、議員辞職勧告決議案には慎重な姿勢を示しました。
一方で、「短絡的な発言を容認するわけにはいかず、国会として何ができるかを、来週に向けて考え、与党として責任ある対応をしたい」と述べ、別の決議案などの提出も含め、対応を検討する考えを示しました。
衆議院の事務局によりますと、これまで、逮捕された議員などに対し議員辞職勧告決議案が提出されていますが、議員の発言を理由に提出されるのは異例だということです。
これまで衆議院で議員辞職勧告が決議されたのは、平成14年にあっせん収賄の疑いで逮捕された鈴木宗男氏と、平成15年に政治資金規正法違反の疑いで逮捕された坂井隆憲氏、それに平成18年に弁護士の名義を不正に貸した罪などに問われた西村真悟氏の3人です。
また参議院では、平成9年にオレンジ共済組合の詐欺事件で友部達夫氏に対して、辞職勧告が決議されています。
辞職勧告決議には法的な拘束力はなく、鈴木宗男氏ら4人はいずれも辞職しませんでした。
一方、決議されなかったものの、参議院では3年前に「アメリカの建国当初に、黒人、奴隷が大統領になるなんて考えもしなかった」などと発言した自民党の丸山和也議員に対し、議員辞職勧告決議案が提出されたことがあります。
『出典』NHK NEWS WEB 2019年5月17日 18時24分
国会議員としての自覚も思慮も欠く暴言である。日本維新の会の丸山穂高衆院議員(35)=大阪19区=が、北方領土へのビザなし交流訪問団に参加した先週末、ロシアからの領土返還には戦争という手段が必要だと言わんばかりの質問を元島民の訪問団長にぶつけていた。
国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又(また)は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する―。
そう憲法9条に記されている。戦争を放棄する平和主義の考えは国民主権、基本的人権の尊重と並ぶ憲法の三大原則である。
憲法の根幹を踏みにじる言語道断の発言である。
しかも国会議員は「この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ」と99条で定められている。国民の代表として失格である。
日本維新の会は同党では最も重い除名処分にしたにとどまらず、「国会議員としてあるまじき行為と発言が理由だ。議員を今辞めるべきだ」と松井一郎代表は述べた。にもかかわらず、丸山氏は議員活動は続けるという。
すぐ辞任すべきだ。
丸山氏は、自らの言動を振り返る必要があろう。訪問団に衆院沖縄北方特別委員会の委員として参加し、宿舎で酒に酔って「戦争でこの島を取り返すことは賛成ですか反対ですか」「ロシアが混乱しているときに取り返すのはオッケーですか」と団長に問い掛けた。
「戦争なんて言葉を使いたくない」との答えに「でも取り返せないですよね」「戦争をしないとどうしようもなくないですか」と自説を押し付けるような発言をした。
禁止されているのに宿舎から外に出ようとしたり、大声で騒いだりもした。領土返還に向け多くの関係者が重ねてきた努力をないがしろにする言動だ。
「長い時間をかけてロシア人との信頼関係を築いてきたのに、ぶち壊された」などと元島民らが憤るのも無理はあるまい。
「著しく国益を損ねる」という野党の指摘通り、手詰まり感のある返還交渉に悪影響を及ぼしかねない。実際、ロシア上院のコサチョフ国際問題委員長は「日ロ関係の流れの中で最もひどい発言だ」と批判した。
丸山氏は4年前にも酒に酔って市民とトラブルを起こし、党から厳重注意されていた。議員在職中の断酒を宣言し、飲んだら辞職する意向を示していた。
気になるのは「不戦の誓い」が軽んじられる昨今の風潮である。とりわけ政治の場で顕著と言えよう。背景にあるのは8月15日の全国戦没者追悼式での式辞ではないか。
安倍晋三首相は第1次政権の2007年は「戦争の反省を踏まえ、不戦の誓いを堅持する」と述べていた。しかし第2次政権発足後の13年から昨年までずっと「不戦の誓い」の文言は消えたままだ。
過酷な戦争体験を持たない若い政治家が増えている。それでも戦争は二度と起こさないという「不戦の誓い」は、国民の記憶として忘れてはいけないはずだ。武力で島を追われた北方領土の人々も同じ思いだろう。
政治家の質の低下を浮き彫りにするような言動が後を絶たない。平和国家日本で国民主権や民主主義を支える政治家には何が求められるのか。
政治家自身はもちろん、候補者を決める政党や、票を投じる有権者もあらためて考える必要がある。
『出典』中国新聞社 2019/5/16 09:01 (JST)
国会議員の劣化もここまできたか。あぜんとする思いだ。
日本維新の会に所属していた丸山穂高衆院議員(35)が、北方領土へのビザなし交流訪問団に参加した際、元島民に対し、戦争による領土奪還をけしかけるような発言をしていた。
訪問団によると、丸山氏は11日夜、酒に酔った状態で元島民である訪問団長に対し「戦争でこの島(北方領土)を取り返すのは賛成ですか、反対ですか」と問いただそうとした。
団長が「戦争なんて言葉は使いたくない」と答えると、「戦争をしないとどうしようもなくないですか」などと迫った。
国会議員がしたとは信じられない発言だ。
どこがどれほど不見識か、丁寧に説明したい。
まず日本国憲法は9条で「国権の発動たる戦争と、武力による威嚇または武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」と明記している。
丸山氏の発言は、憲法の大原則である平和主義を否定するものだ。
また、国連憲章は国際紛争を平和的な手段で解決するよう加盟国に義務付けている。自衛以外の武力行使は、国際法の観点からも許されない。
さらに日本とロシアの2国間関係でも、1956年の日ソ共同宣言で「紛争の平和的手段による解決」と確認している。
現在、安倍晋三政権がロシアと北方領土に関わる外交交渉を進めているが、その信頼醸成に向けたビザなし交流の場で「戦争で」などと言い出す行為は、交渉に百害あって一利もない。
そもそも、戦後の日本政治は、先の大戦の教訓に立って「いかに戦争を起こさないか」ということを最大の目標にしている。戦争の惨禍を軽視して手段のように取り扱うのは、歴史を学んでいない証拠である。
こと領土問題はナショナリズムが絡み、インターネット上などでは威勢のいい強硬論が幅を利かせるものだ。そうした世間の空気に乗り、「戦争で」などとけしかけたのであれば、議員としては浅薄というほかない。
丸山氏との会話で、元島民の団長は何度も「戦争はすべきでない」などと反論している。故郷を追われた無念がある中で、戦争を知る世代としての見識を示してくれたと感服する。
日本維新の会は発言を問題視して丸山氏を除名し、自ら議員辞職するよう促したが、党としてこういう人物を公認した責任を痛感してほしいものだ。
私たち有権者も議員の劣化を嘆くだけでは済まない。これ以上、底の浅い議員が増えないよう、イメージや勢いに乗せられず、政治家の人間性を見極める目を養いたい。
『出典』西日本新聞社 2019/05/16付
北方領土を戦争で取り返すことの是非に言及し、日本維新の会を除名処分になった丸山穂高衆院議員への批判が止まらない。国会議員として常軌を逸した暴言であり、潔く辞職すべきだ。
耳を疑うとはこのことだろう。丸山氏は北方領土へのビザなし交流訪問団に参加中、酒に酔い、団長の元島民に「戦争でこの島を取り返すのは賛成ですか、反対ですか」などと畳みかけた、という。
戦争による解決を持ち出すこと自体、言語道断である。失言の域を超え、許しがたい。
丸山氏は、厳しい批判が相次いだため発言を撤回し、離党届を提出した。丸山氏が過去に飲酒トラブルを起こし、断酒を誓った経緯もあり、維新は議員辞職を促したが応じず、除名処分とした。
憲法は戦争放棄を明記し、国会議員に憲法の尊重、擁護を義務付けている。丸山氏に平和主義を掲げる国会にとどまる資格はない。
加えて丸山氏は衆院沖縄北方特別委員を務め、国会議員としてビザなし交流に加わった。職責を顧みない言動により、平和的な返還を辛抱強く待ち望む元島民の気持ちを踏みにじったともいえる。
難航する北方領土返還交渉への影響も危惧される。
「忖度(そんたく)」発言の塚田一郎前国交副大臣や、失言が重なった桜田義孝前五輪相と比べても、国益を大きく損なうという点で、より重大である。
維新を含め野党6党派は17日、丸山氏の議員辞職勧告決議案を衆院に提出した。ただ法的な強制力はなく、これまで勧告を受けた議員はいずれも辞職していない。
国民の信託を受けた国会議員の身分は重く、勧告決議は慎重を期さねばならない。とはいえ可決されれば、国会の意思表示として極めて重い。
丸山氏は断固、辞職を拒否する構えだが、常に国会議員としての重責を自覚すべきで、出処進退を誤ってはなるまい。
それにしても維新の対応はお粗末だ。問題発覚当初、松井一郎代表は「言論の自由」を持ち出して丸山氏をかばうような発言さえしていた。
厳しい風向きに一転して「国会議員として一線を越えた発言だ」と批判。
急きょ除名に踏み切ったが、大阪都構想や夏の参院選を控え、党のイメージ悪化を食い止めたいとの思惑が透ける。
維新は、丸山氏を除名しても責任を免れない。
辞職勧告決議案の共同提出を他党に申し入れるなど火消しに躍起だが、まずは丸山氏が自主的に速やかに国会から去るよう説得する責任がある。
『出典』京都新聞社 2019/5/18 17:27 (JST) |
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日米地位協定の改定を主張する沖縄県の玉城デニー県政は、米軍が駐留する欧州各国で、米軍の地位協定や基地の管理権などを調査した報告書をまとめた。
2017年からドイツ、イタリア、イギリス、ベルギーの4カ国を調査した。日本は米国と安全保障条約、地位協定を結んでいるが、4カ国は北大西洋条約機構(NATO)とNATO軍地位協定を締結。各国とも補足協定などで米軍に国内法を適用して活動をコントロールしており、米軍の運用に国内法が適用されない日本との差が明確になった。(政経部・銘苅一哲)
【やばい】修学旅行生が目撃した米軍ヘリ炎上の瞬間
1959年、国内に駐留する外国軍隊の地位や基地使用に関する「ボン補足協定」を締結した。ただ、独側にとって領域や国民の権利の保護などの点で不利な点が多かった。
80年代に環境や建築、航空などの国内法を外国軍に適用すべきだとする世論が高まった。88年には外国軍の航空機事故が相次いだ。
90年の東西統一を経て、国民世論を背景にNATO軍を派遣する各国に協定の改定を申し入れた。この結果、93年に米軍への国内法適用を強化する大幅な改定を実現した。
州や地方自治体が基地内に立ち入る権利を明記し、緊急時は事前通告なしの立ち入りも認めさせた。米軍の訓練も独側の許可、承認、同意が必要となっている。
1954年に米国との基地使用に関する協定を締結。98年に米軍機がロープウエーを切断する事故が起き、20人の死者が出たことで反米感情が高まった。
米伊は米軍の飛行訓練に関する委員会を立ち上げ、米軍機の飛行を大幅に軽減する報告書がまとめられた。現在、米軍の活動はすべて国内法を適用させている。
米軍は訓練などの活動を伊軍司令官へ事前通告し伊側と調整した上で承認を受ける。事故発生時の対応も、伊軍司令官が米軍基地内のすべての区域、施設に立ち入る権限を持っている。
県が現地調査で面談したランベルト・ディーニ元首相は「米国の言うことを聞いている『お友達』は日本だけ」と指摘。地位協定の問題は政治家が動く必要があるとした。
1952年に成立した駐留軍法を根拠に、米軍が活動している。英軍の活動を定めた国内法は、米軍にも同様に適用されることを規定。英議会でも、国防相は「在英の米軍は米国と英国の両方の法律に従う」と答弁している。
英空軍が、米軍など外国軍の飛行禁止や制限を判断。在英米軍は、夜間早朝などの訓練を禁止する在欧米空軍の指令書に従っている。
指令書は平日の午後11時~翌午前6時を静音時間帯とし、飛行場の運用を禁止。爆撃機やステルス航空機の配備を予定する際には英国防省の承認を得るなど、詳細な規定を設ける。
米軍基地には英空軍の司令官が常駐。周辺自治体に演習や夜間の飛行訓練を説明するなど、米軍と地域の信頼関係の維持に努めている。
憲法で外国軍隊に関する規定を「いかなる外国の軍隊も法律に基づかなければ、軍務に迎え入れられ、領土を占有または通過することはできない」と定めている。
1962年には、外国軍が駐留する根拠を国内法として定めた。さらに航空法で、軍用機を含めた外国籍機の飛行はベルギー側の許可が必要であると明記。必要な場合はベルギー国王が領空の飛行禁止措置を執ることができると規定した。
90年、自国軍に高度80メートルまでの飛行を認める一方で、外国軍は低空飛行を禁止。ベルギー以外の軍隊は土曜日や日曜日、祝日の飛行を禁止するなど厳しい措置を執っている。
【出典】最終更新:5/7(火) 6:10 沖縄タイムス
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第二次世界大戦をいよいよ終わらせようと、ロシアと日本の外交官が努力する中、ロシア・マスコミに差し迫る暗い雲は、何年もの中で初めて、ドンバス/ウクライナから離れ、ロシアの反対側に移った。
信じることは非常に困難だが、この二大国間の戦争は決して正式に終わっていないのだ。だが疑問は「一体なぜか?」だ。なぜ70数年後の今「交渉時期なの」か?
日本は本当に自身の国益のために動いているのだろうか、それとも公式占領されている国が向きを変え、ワシントンの権益のため取り引きしているのだろうか?
交渉で鍵となる要因は、マスコミが書いているように、1855年に日本がロシア帝国との合意で獲得した南千島列島だ。
しかしながらソ連は、第二次世界大戦の終わり近くに島を取り戻した。現在の島の運命と、日本とソ連間の対立が正式に終わっていないのは、人類史最大の戦争の最後の数カ月におおいに関係している。
欧米で言及されることは少ないが、連合軍の義務の一部として、ソ連はドイツ降伏後、東に軍隊を送り、11日以内に、満州で全ての日本軍を押しつぶすことが可能だった。赤軍は約二週間でサハリン島の南半分を解放することに成功した。
降伏と、その後のアメリカによる占領後、日本は国際舞台で、もはや本当の当事者でなくなった。彼らが降伏した瞬間、東京の権力は即座にアメリカのものとなった。
これはつまり交渉が、実際は弱った暫定政府の背後に控えるアメリカとソ連間のものであったことを意味している。
公式の「降伏」の一部として、通常負けた側は契約をまとめるために領土の類を犠牲にしなければならない。戦争で敗北した国は領土を失うのだ。第一次世界大戦後のトルコやオーストリア=ハンガリー帝国やドイツや戦争から脱落したロシアが好例だ。
日本を占領するために多くの人員と機械を失い、原爆の優位があったアメリカが、共産党にかなりの戦利品を手放すような条約に、どうして署名できるはずがあるだろう?
アメリカはそうすることができず、それで「日本」はロシアとの戦争を正式に終わらせることができなかった。それでソ連の勝利に対し彼らには何も与えることができなかった。
今の日本はアメリカに降状した日と同様、まさに全く同じ非当事者状態にある。日本はいまだにマッカーサー将軍が書いた/監督した憲法の官僚的くびきの下にあり、小さな国は、50,000人以上のアメリカ兵で、アメリカに占領されている。
だが日本は長い間ゆっくりと、主権を、特に軍事的に復活させようとしてきた。彼らは第二次世界大戦以来初めて(少数ではあるが)海兵隊(水陸機動団)を再編した。彼らは大戦争での大敗北以来初めて国外で水陸両用車両を使用した。
航空母艦同様、水陸両用揚陸艇は攻撃でのみ使用するものなので留意が必要だ。日本は憲法上、小さな「防衛軍」しか持てない。戦略的に言って、自国領に対して水陸両用揚陸艇で攻撃する必要はなく、攻撃してくる敵軍を迂回できるわけでもない。在日米軍基地に対する多数の抗議行動もある。
今日本は、(おおざっぱに)1946年に書類上そうだったのと全く同じで、国家主権の現実はずっと濃淡がグレーの写真だ。最近ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣が「日本はモスクワとの和平会談にアメリカを含めようとするのはやめねばならず、もし前に進みたいなら、領土権の主張を放棄しなければならない」と述べた。
彼が文字通りに話をしていたとすれば、これは、日本が実際主権国家ではあるが、有利なようにアメリカを利用しようとする弱い当事者であることを意味している。
しかしながら、我々が論じたように、主権に向かって日本が成し遂げた前進にもかかわらず、日本と結ばれるあらゆる協定は同様にアメリカと結ばれるものなのだから、ロシアは日本に関し、東京という仲介人なしで、直接ワシントンと交渉するほうが容易かもしれない。
上述の通り、日本側にとって交渉の最重点は、ロシアによる「不法占拠」下にあると日本が感じている南千島列島だ。だがマスコミが無視している一つのことに、日本は第二次世界大戦前の領土の大部分を維持していることだ。だが、何らかの理由で、日本は、本当に、もっぱら千島列島に専念しているように思われる。
パラオ島とヤップ島は、1914年から日本の支配下にあった。これらの島は、ロシアや日本が、サハリンや千島を併合したのとほとんど同様の形で、現地部族から奪われた。
しかしながら、雌鹿がパラオを運んで専心しているように思われなかった「何らかの理由」のため日本は、パラオ島とヤップ島を取り戻そうと思っていないように見える。
占領状態の日本は、彼らを占領している国が嫌っている国に支配されている旧領土だけを対象にしているように見える。パラオ島やヤップ島が、もしロシアに支配されていたら、本当に問題だったろう。
こうした、えり好みで激怒するのは、主権ある当事者としての東京の弱さの更なる証拠だ。狙いは、日本のためではなく、反ロシアなのだ。
注: 筆者は、日本が立ち上がり、その文化と、かつての栄光を復活させようすることには何の反感もない。同様に、日本人に対する個人的わだかまりもない。日本人は占領されている立場を恥じる必要はないが、それを終わらせる必要はある。
Tim Kirbyは、独立ジャーナリスト、TVおよびラジオ番組司会者。
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(図)北方領土問題対策協会 |
北方領土関連NHKニュース
日刊ゲンダイ、高野孟氏の記事
昨日の国会討論で、この地域の呼び方についての国民民主党議員が質問した。答弁を聞きながら、この記事を思い出した。彼は地位協定にも言及したが、しり切れとんぼ。国民民主党足立信也議員の勤労統計問題にかかわる質問で、とうとう神のようなで宣言をした。 「総理大臣でございますから、森羅万象全て担当しておりますので、日々様々な報告書がございますから、その全てを精読する時間はとてもございません。」
夜の某呆導番組、官房長官会見で東京新聞記者の質問制限にまつわる官邸の申し入れに新聞労連が抗議した件にふれたのには驚いた。報じないと思っていたので。だが、そもそも、父親に虐待された少女の話題の時間の方が、勤労統計問題より遥かに長いのだから、忖度の極み。
日刊IWJガイド「自由党・小沢一郎代表が『政権を取ることが最優先』と橋下徹氏を高く評価!その一方で『ニュースにするほどの話ではありません』!?」
2019.2.7日号~No.2338号~ (2019.2.7 8時00分)
そして、孫崎享氏の今日のメルマガに多いに納得。
マスコミ国民、自民中心の野党共闘にしきりに言及、世論調査で支持率は国民1・2%、自由0・8%程度。社民1・1%程度。これが中核になることはあり得ない。共闘追うなら、立憲8・6%、共産3・8%中心に動くのが筋。野党一本化の阻害勢力の可能性。
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北方領土学習資料編集委員会委員 (平成30年3月31日現在)
委員長 庄司直樹 北海道中学校長会(北竜町立北竜中学校長)
副委員長 波岸克泰 北海道教育庁学校教育局義務教育課長
副委員長 東田俊和 北海道総務部北方領土対策本部課長
委員 浪岡昭彦 北海道小学校長会(札幌市立真栄小学校長)
委員 二階堂敏 文北海道新聞社編集局次長 |
委員 猪股大輔 北海道青年団体協議会会長
委員 石垣雅敏 根室市副市長
委員 古矢一郎 独立行政法人北方領土問題対策協会専務理事
委員 宮川秀明 公益社団法人千島歯舞諸島居住者連盟専務理事
委員 田尻忠三 公益社団法人北方領土復帰期成同盟副会長 |
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日刊ゲンダイ 2018年7月25日
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杉田水脈議員(C)共同通信社 |
こんな主張を容認するようでは、自民党はヘイト政党として国際社会から白眼視されても仕方ない。
自民党の杉田水脈衆院議員の寄稿文に批判が殺到している。問題になっているのは、18日に発売された「新潮45」(8月号)に掲載されている「『LGBT』支援の度が過ぎる」というタイトルの論考。
杉田の主張は、L=レズビアン、G=ゲイ、B=バイセクシュアル、T=トランスジェンダーなど性的マイノリティーに対する差別感情ムキ出しで、こう書かれている。
<LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子供を作らない、つまり「生産性」がないのです。そこに税金を投入することが果たしていいのかどうか>
子どもをつくらない国民のために使う税金などないというのだ。信じがたい発想である。同じことを、子どもがいない安倍首相夫妻に対しても言えるのか。あの夫妻がどれだけの税金を浪費してきたと思っているのだ。
杉田は「支援の度が過ぎる」というが、“LGBT助成金”みたいなものがあるわけでもない。性的マイノリティーも普通に生きている有権者であり、納税者であることに変わりはなく、特段、優遇されているわけではない。
そもそも、生産性という視点で選別されるのは、家畜や機械の類いである。人間に対して、しかも国会議員が国民を生産性という尺度で切り捨てる。こんなことが許されるのか。障害や人種を理由に大量虐殺に及んだナチスの「優生思想」そのものではないか。
「杉田議員の主張は、2年前に相模原で起きた障害者施設での殺傷事件に通じます。犯人は『障害者は役に立たない』『生きている価値がない』と決めつけて、入所者19人を殺害した。偏見と思い込みの暴論です。子どもを産むことを『生産性』という言葉で表していることも、おぞましい。国民は子どもをつくる機械ではないのです。それに、同性婚を認めた国ではLGBTと出生率に何の関係もないことが統計からも明らかになっている。社会的弱者やマイノリティーに手を差し伸べるべき政治家が、率先してヘイトをまき散らしているのだから話にならない。議員辞職ものの差別発言ですよ。自民党としてもケジメをつけるべきですが、おとがめなしで終わりそうで、そういう人権意識のない政党が国政を担っていることに危機感を覚えます」(高千穂大教授・五野井郁夫氏=国際政治学)
二階幹事長は24日の会見で、「多様性を受け入れる社会の実現を図ることが大事」と正論を言いながら、「自民党は右から左まで各方面の人が集まって成り立っている」「いろんな人生観、考えがある」と、杉田の主張を事実上容認した。
二階自身も、6月に都内で開かれた講演会で「子どもを産まないほうが幸せじゃないかと勝手なことを考える人がいる」と言って大問題になったくらいだから、人権は右、左の問題ではなく、ヘイトと人生観は別の話だということも分からないのかもしれない。二階に限らず、今の自民党は、上から下まで狂った優生思想に毒されている。杉田は寄稿文が炎上した後、自身のツイッターにこんな投稿をしていた(現在は削除)。
<LGBTの理解促進を担当している先輩議員が「雑誌の記事を全部読んだら、きちんと理解しているし、党の立場も配慮して言葉も選んで書いている。言葉足らずで誤解される所はあるかもしれないけど問題ないから」と、仰ってくれました。自民党の懐の深さを感じます> <「ネットで叩かれてるけど、大丈夫?」とか「間違ったこと言ってないんだから、胸張ってればいいよ」とか「杉田さんはそのままでいいからね」とか、大臣クラスの方を始め、先輩方が声をかけてくださる>
このツイートが事実なら、杉田の主張は安倍自民のホンネなのだろう。
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相模原殺傷事件に通じる優生思想(C)日刊ゲンダイ |
思えば、第2次安倍政権の発足当初から、イヤな兆候はあった。トリクルダウンというヒエラルキー理論に立脚したアベノミクスは結局、富裕層を儲けさせただけで、庶民は負担増を押し付けられただけだ。そういう失策を恥じるどころか、経済的な弱者を叩く風潮。
片山さつき参院議員らによる生活保護バッシングも横行した。
「自分だけが儲かればいいという利益至上主義、弱肉強食の新自由主義が蔓延して、人の価値を生産性や経済効率性で捉えるようになってしまった。本来は弱者も安心して生活できるようにするのが政治の役割なのに、セーフティーネットをどんどん外してきたのが安倍政権の5年半です。杉田議員が言う『生産性』の理論で、高齢者や弱者に税金を使う気はないと、福祉や社会保障費を削ってきた。新自由主義を突き詰めれば、弱者は邪魔者扱いされ、マイノリティーを差別し排除する全体主義になる。権力者が思い描くスタンダードから外れた人が生きづらい世の中になっています」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)
芥川賞作家の平野啓一郎氏も、日刊ゲンダイのインタビューでこう話していた。
<今は経済的苦境にある人は見捨てられるだけでなく、批判される。社会保障という面で国に「迷惑をかけている存在」だと、糾弾の対象になってきている>
<社会的風潮そのものが新自由主義から全体主義へと変わりつつある危惧を覚えます>
安倍政権下で、自民党議員による弱者や女性への暴言、偏見は枚挙にいとまがない。
がん患者は「働かなくていい」とヤジを飛ばした大西英男衆院議員。衆院厚労委の参考人として招聘したがん患者に「いい加減にしろ!」と執拗にヤジを浴びせた穴見陽一衆院議員。「子どもは3人以上、産み育ててほしい」と発言した加藤寛治衆院議員。「子どもを4人以上産んだ女性を表彰する」と言い出した山東昭子参院議員、天皇・皇后主催の晩さん会に国賓が同性パートナーを伴って出席することに反対だと嫌悪感を示した竹下亘総務会長、高齢者の終末医療を「政府のお金でやってもらっていると思うと、ますます寝覚めが悪い。さっさと死ねるようにしてもらわないと」と言い放った麻生財務相……。
選民意識なのか、ナチスばりの優生思想なのか。古い価値観を押し付け、弱者を差別し、国民は黙ってお上の方針に従えという態度。政府の方針と違う意見は力ずくでも排除する。これが安倍政権の国民に対する向き合い方だ。
強引に推し進める沖縄・高江の米軍オスプレイ離着陸用ヘリパッド建設でも、機動隊員が抗議活動の住民に「土人」と罵声を浴びせた。当時の鶴保庸介沖縄担当相は、これを「差別と断じることは到底できない」と吐いてのけた。
「現場や国民に思いを馳せることなく、自分たちの方針を上から押し付けるのが安倍政権のやり方です。『女性活躍』と口では言いますが、ひと皮むけば、女性は子どもを産んで家庭を守るべきだと考えている。税収を増やしたいというような生産性の問題で、女性も働いて納税しろと言っているだけです。多様性を認めるなんて口先ばかりで、本音では戦前の家父長制と富国強兵を理想としているのでしょう。杉田議員の暴論も新自由主義のなれの果てであり、弱者を排除する全体主義がこの国を覆っている。国民は、いつ自分が攻撃対象にされるか分からない。恐ろしい社会です」(山田厚俊氏=前出)
そういえば、次から次とスローガンだけはブチ上げてきた安倍が「生産性革命」とか言っていた時もあった。この政権が言う「生産性革命」「人づくり革命」とは、どういうことなのか。狂った政権に家畜や奴隷のように扱われるのはゴメンだ。
【出典】日刊ゲンダイ 2018年7月25日
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