2019/2/11
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  マスコミに載らない海外記事
ロシアとの交渉で、ワシントン権益を推進する東京の仲介者
ティム・カービー 2019年1月30日 Strategic Culture Foundation


 第二次世界大戦をいよいよ終わらせようと、ロシアと日本の外交官が努力する中、ロシア・マスコミに差し迫る暗い雲は、何年もの中で初めて、ドンバス/ウクライナから離れ、ロシアの反対側に移った。

 信じることは非常に困難だが、この二大国間の戦争は決して正式に終わっていないのだ。だが疑問は「一体なぜか?」だ。なぜ70数年後の今「交渉時期なの」か?
 日本は本当に自身の国益のために動いているのだろうか、それとも公式占領されている国が向きを変え、ワシントンの権益のため取り引きしているのだろうか?

 交渉で鍵となる要因は、マスコミが書いているように、1855年に日本がロシア帝国との合意で獲得した南千島列島だ。
 しかしながらソ連は、第二次世界大戦の終わり近くに島を取り戻した。現在の島の運命と、日本とソ連間の対立が正式に終わっていないのは、人類史最大の戦争の最後の数カ月におおいに関係している。

 欧米で言及されることは少ないが、連合軍の義務の一部として、ソ連はドイツ降伏後、東に軍隊を送り、11日以内に、満州で全ての日本軍を押しつぶすことが可能だった。赤軍は約二週間でサハリン島の南半分を解放することに成功した。

 降伏と、その後のアメリカによる占領後、日本は国際舞台で、もはや本当の当事者でなくなった。彼らが降伏した瞬間、東京の権力は即座にアメリカのものとなった。
 これはつまり交渉が、実際は弱った暫定政府の背後に控えるアメリカとソ連間のものであったことを意味している。

 公式の「降伏」の一部として、通常負けた側は契約をまとめるために領土の類を犠牲にしなければならない。戦争で敗北した国は領土を失うのだ。第一次世界大戦後のトルコやオーストリア=ハンガリー帝国やドイツや戦争から脱落したロシアが好例だ。

 日本を占領するために多くの人員と機械を失い、原爆の優位があったアメリカが、共産党にかなりの戦利品を手放すような条約に、どうして署名できるはずがあるだろう?

 アメリカはそうすることができず、それで「日本」はロシアとの戦争を正式に終わらせることができなかった。それでソ連の勝利に対し彼らには何も与えることができなかった。
 今の日本はアメリカに降状した日と同様、まさに全く同じ非当事者状態にある。日本はいまだにマッカーサー将軍が書いた/監督した憲法の官僚的くびきの下にあり、小さな国は、50,000人以上のアメリカ兵で、アメリカに占領されている。

 だが日本は長い間ゆっくりと、主権を、特に軍事的に復活させようとしてきた。彼らは第二次世界大戦以来初めて(少数ではあるが)海兵隊(水陸機動団)を再編した。彼らは大戦争での大敗北以来初めて国外で水陸両用車両を使用した。

 航空母艦同様、水陸両用揚陸艇は攻撃でのみ使用するものなので留意が必要だ。日本は憲法上、小さな「防衛軍」しか持てない。戦略的に言って、自国領に対して水陸両用揚陸艇で攻撃する必要はなく、攻撃してくる敵軍を迂回できるわけでもない。在日米軍基地に対する多数の抗議行動もある。

 今日本は、(おおざっぱに)1946年に書類上そうだったのと全く同じで、国家主権の現実はずっと濃淡がグレーの写真だ。最近ロシアのセルゲイ・ラブロフ外務大臣が「日本はモスクワとの和平会談にアメリカを含めようとするのはやめねばならず、もし前に進みたいなら、領土権の主張を放棄しなければならない」と述べた。

 彼が文字通りに話をしていたとすれば、これは、日本が実際主権国家ではあるが、有利なようにアメリカを利用しようとする弱い当事者であることを意味している。
 しかしながら、我々が論じたように、主権に向かって日本が成し遂げた前進にもかかわらず、日本と結ばれるあらゆる協定は同様にアメリカと結ばれるものなのだから、ロシアは日本に関し、東京という仲介人なしで、直接ワシントンと交渉するほうが容易かもしれない。

 上述の通り、日本側にとって交渉の最重点は、ロシアによる「不法占拠」下にあると日本が感じている南千島列島だ。だがマスコミが無視している一つのことに、日本は第二次世界大戦前の領土の大部分を維持していることだ。だが、何らかの理由で、日本は、本当に、もっぱら千島列島に専念しているように思われる。

 パラオ島とヤップ島は、1914年から日本の支配下にあった。これらの島は、ロシアや日本が、サハリンや千島を併合したのとほとんど同様の形で、現地部族から奪われた。
 しかしながら、雌鹿がパラオを運んで専心しているように思われなかった「何らかの理由」のため日本は、パラオ島とヤップ島を取り戻そうと思っていないように見える。

 占領状態の日本は、彼らを占領している国が嫌っている国に支配されている旧領土だけを対象にしているように見える。パラオ島やヤップ島が、もしロシアに支配されていたら、本当に問題だったろう。
 こうした、えり好みで激怒するのは、主権ある当事者としての東京の弱さの更なる証拠だ。狙いは、日本のためではなく、反ロシアなのだ。


 注: 筆者は、日本が立ち上がり、その文化と、かつての栄光を復活させようすることには何の反感もない。同様に、日本人に対する個人的わだかまりもない。日本人は占領されている立場を恥じる必要はないが、それを終わらせる必要はある。

 Tim Kirbyは、独立ジャーナリスト、TVおよびラジオ番組司会者。
 記事原文


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(図)北方領土問題対策協会

北方領土関連NHKニュース
“2島引き渡し 平和条約交渉急ぐ” 旧ソビエト機密文書
日刊ゲンダイ、高野孟氏の記事
北方領土は「我が国固有の領土」と言わない安倍政権


 昨日の国会討論で、この地域の呼び方についての国民民主党議員が質問した。答弁を聞きながら、この記事を思い出した。彼は地位協定にも言及したが、しり切れとんぼ。国民民主党足立信也議員の勤労統計問題にかかわる質問で、とうとう神のようなで宣言をした。 「総理大臣でございますから、森羅万象全て担当しておりますので、日々様々な報告書がございますから、その全てを精読する時間はとてもございません。」

 夜の某呆導番組、官房長官会見で東京新聞記者の質問制限にまつわる官邸の申し入れに新聞労連が抗議した件にふれたのには驚いた。報じないと思っていたので。だが、そもそも、父親に虐待された少女の話題の時間の方が、勤労統計問題より遥かに長いのだから、忖度の極み。



今日のIWJガイドは、十分ニュースになる話題。
 日刊IWJガイド「自由党・小沢一郎代表が『政権を取ることが最優先』と橋下徹氏を高く評価!その一方で『ニュースにするほどの話ではありません』!?」 2019.2.7日号~No.2338号~ (2019.2.7 8時00分)

 そして、孫崎享氏の今日のメルマガに多いに納得。
マスコミ国民、自民中心の野党共闘にしきりに言及、世論調査で支持率は国民1・2%、自由0・8%程度。社民1・1%程度。これが中核になることはあり得ない。共闘追うなら、立憲8・6%、共産3・8%中心に動くのが筋。野党一本化の阻害勢力の可能性。

事件と世相 本館
 

 北方領土学習資料編集委員会委員  (平成30年3月31日現在)
委員長  庄司直樹 北海道中学校長会(北竜町立北竜中学校長)
副委員長 波岸克泰 北海道教育庁学校教育局義務教育課長
副委員長 東田俊和 北海道総務部北方領土対策本部課長
  委員 浪岡昭彦 北海道小学校長会(札幌市立真栄小学校長)
  委員 二階堂敏 文北海道新聞社編集局次長
委員 猪股大輔 北海道青年団体協議会会長
委員 石垣雅敏 根室市副市長
委員 古矢一郎 独立行政法人北方領土問題対策協会専務理事
委員 宮川秀明 公益社団法人千島歯舞諸島居住者連盟専務理事
委員 田尻忠三 公益社団法人北方領土復帰期成同盟副会長
 
 
 
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私たちの北方領土 - 北方領土復帰期成同盟 (Adobe PDF)
 
杉田水脈のような議員は大勢いる “弱者排除”蔓延の戦慄
日刊ゲンダイ 2018年7月25日

杉田水脈議員(C)共同通信社

 こんな主張を容認するようでは、自民党はヘイト政党として国際社会から白眼視されても仕方ない。
 自民党の杉田水脈衆院議員の寄稿文に批判が殺到している。問題になっているのは、18日に発売された「新潮45」(8月号)に掲載されている「『LGBT』支援の度が過ぎる」というタイトルの論考。

 杉田の主張は、L=レズビアン、G=ゲイ、B=バイセクシュアル、T=トランスジェンダーなど性的マイノリティーに対する差別感情ムキ出しで、こう書かれている。
<LGBTのカップルのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子供を作らない、つまり「生産性」がないのです。そこに税金を投入することが果たしていいのかどうか>
 子どもをつくらない国民のために使う税金などないというのだ。信じがたい発想である。同じことを、子どもがいない安倍首相夫妻に対しても言えるのか。あの夫妻がどれだけの税金を浪費してきたと思っているのだ。

 杉田は「支援の度が過ぎる」というが、“LGBT助成金”みたいなものがあるわけでもない。性的マイノリティーも普通に生きている有権者であり、納税者であることに変わりはなく、特段、優遇されているわけではない。

 そもそも、生産性という視点で選別されるのは、家畜や機械の類いである。人間に対して、しかも国会議員が国民を生産性という尺度で切り捨てる。こんなことが許されるのか。障害や人種を理由に大量虐殺に及んだナチスの「優生思想」そのものではないか。

■ 障害者施設の殺傷事件に通じる危険な思想
「杉田議員の主張は、2年前に相模原で起きた障害者施設での殺傷事件に通じます。犯人は『障害者は役に立たない』『生きている価値がない』と決めつけて、入所者19人を殺害した。偏見と思い込みの暴論です。子どもを産むことを『生産性』という言葉で表していることも、おぞましい。国民は子どもをつくる機械ではないのです。それに、同性婚を認めた国ではLGBTと出生率に何の関係もないことが統計からも明らかになっている。社会的弱者やマイノリティーに手を差し伸べるべき政治家が、率先してヘイトをまき散らしているのだから話にならない。議員辞職ものの差別発言ですよ。自民党としてもケジメをつけるべきですが、おとがめなしで終わりそうで、そういう人権意識のない政党が国政を担っていることに危機感を覚えます」(高千穂大教授・五野井郁夫氏=国際政治学)

 二階幹事長は24日の会見で、「多様性を受け入れる社会の実現を図ることが大事」と正論を言いながら、「自民党は右から左まで各方面の人が集まって成り立っている」「いろんな人生観、考えがある」と、杉田の主張を事実上容認した。

 二階自身も、6月に都内で開かれた講演会で「子どもを産まないほうが幸せじゃないかと勝手なことを考える人がいる」と言って大問題になったくらいだから、人権は右、左の問題ではなく、ヘイトと人生観は別の話だということも分からないのかもしれない。二階に限らず、今の自民党は、上から下まで狂った優生思想に毒されている。杉田は寄稿文が炎上した後、自身のツイッターにこんな投稿をしていた(現在は削除)。

<LGBTの理解促進を担当している先輩議員が「雑誌の記事を全部読んだら、きちんと理解しているし、党の立場も配慮して言葉も選んで書いている。言葉足らずで誤解される所はあるかもしれないけど問題ないから」と、仰ってくれました。自民党の懐の深さを感じます>
<「ネットで叩かれてるけど、大丈夫?」とか「間違ったこと言ってないんだから、胸張ってればいいよ」とか「杉田さんはそのままでいいからね」とか、大臣クラスの方を始め、先輩方が声をかけてくださる>
 このツイートが事実なら、杉田の主張は安倍自民のホンネなのだろう。

相模原殺傷事件に通じる優生思想(C)日刊ゲンダイ


■ 自分たちの失策を棚に上げて弱者を叩く選民意識
 思えば、第2次安倍政権の発足当初から、イヤな兆候はあった。トリクルダウンというヒエラルキー理論に立脚したアベノミクスは結局、富裕層を儲けさせただけで、庶民は負担増を押し付けられただけだ。そういう失策を恥じるどころか、経済的な弱者を叩く風潮。
 片山さつき参院議員らによる生活保護バッシングも横行した。
「自分だけが儲かればいいという利益至上主義、弱肉強食の新自由主義が蔓延して、人の価値を生産性や経済効率性で捉えるようになってしまった。本来は弱者も安心して生活できるようにするのが政治の役割なのに、セーフティーネットをどんどん外してきたのが安倍政権の5年半です。杉田議員が言う『生産性』の理論で、高齢者や弱者に税金を使う気はないと、福祉や社会保障費を削ってきた。新自由主義を突き詰めれば、弱者は邪魔者扱いされ、マイノリティーを差別し排除する全体主義になる。権力者が思い描くスタンダードから外れた人が生きづらい世の中になっています」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)

 芥川賞作家の平野啓一郎氏も、日刊ゲンダイのインタビューでこう話していた。
<今は経済的苦境にある人は見捨てられるだけでなく、批判される。社会保障という面で国に「迷惑をかけている存在」だと、糾弾の対象になってきている>
<社会的風潮そのものが新自由主義から全体主義へと変わりつつある危惧を覚えます>

■ 沖縄差別も根底は同じ差別意識
 安倍政権下で、自民党議員による弱者や女性への暴言、偏見は枚挙にいとまがない。
 がん患者は「働かなくていい」とヤジを飛ばした大西英男衆院議員。衆院厚労委の参考人として招聘したがん患者に「いい加減にしろ!」と執拗にヤジを浴びせた穴見陽一衆院議員。「子どもは3人以上、産み育ててほしい」と発言した加藤寛治衆院議員。「子どもを4人以上産んだ女性を表彰する」と言い出した山東昭子参院議員、天皇・皇后主催の晩さん会に国賓が同性パートナーを伴って出席することに反対だと嫌悪感を示した竹下亘総務会長、高齢者の終末医療を「政府のお金でやってもらっていると思うと、ますます寝覚めが悪い。さっさと死ねるようにしてもらわないと」と言い放った麻生財務相……。

 選民意識なのか、ナチスばりの優生思想なのか。古い価値観を押し付け、弱者を差別し、国民は黙ってお上の方針に従えという態度。政府の方針と違う意見は力ずくでも排除する。これが安倍政権の国民に対する向き合い方だ。
 強引に推し進める沖縄・高江の米軍オスプレイ離着陸用ヘリパッド建設でも、機動隊員が抗議活動の住民に「土人」と罵声を浴びせた。当時の鶴保庸介沖縄担当相は、これを「差別と断じることは到底できない」と吐いてのけた。 

「現場や国民に思いを馳せることなく、自分たちの方針を上から押し付けるのが安倍政権のやり方です。『女性活躍』と口では言いますが、ひと皮むけば、女性は子どもを産んで家庭を守るべきだと考えている。税収を増やしたいというような生産性の問題で、女性も働いて納税しろと言っているだけです。多様性を認めるなんて口先ばかりで、本音では戦前の家父長制と富国強兵を理想としているのでしょう。杉田議員の暴論も新自由主義のなれの果てであり、弱者を排除する全体主義がこの国を覆っている。国民は、いつ自分が攻撃対象にされるか分からない。恐ろしい社会です」(山田厚俊氏=前出)

 そういえば、次から次とスローガンだけはブチ上げてきた安倍が「生産性革命」とか言っていた時もあった。この政権が言う「生産性革命」「人づくり革命」とは、どういうことなのか。狂った政権に家畜や奴隷のように扱われるのはゴメンだ。


【出典】日刊ゲンダイ 2018年7月25日

 
事件と世相 本館

 2016年1月15日午前1時55分頃、長野県・軽井沢町の国道18号、碓氷バイパスの入山峠付近(群馬県・長野県境付近)で、定員45人の大型観光バスが、ガードレールをなぎ倒して道路脇に転落した交通事故があり、乗員(運転手2人)乗客41人中、15人が死亡(運転手2人死亡)、生存者も全員が負傷、バス事故としては1985年の犀川スキーバス転落事故以来の過去30年で最多の死者が出る事故となりました。


事故の原因は、テレビ等で解説されていいますが、まず、一般論として『輪禍の三要因』について述べておきます。


輪禍の三要因

 今回の事故に限らず、毎日のように、悲惨な交通事故が多発しております。
しかし毎度の事ながら、警察の原因調査によって、ドライバーの「わき見運転」、「スピードの出し過ぎ」、「ハンドル操作の誤り」などの理由で処理されてしまい、しかも総てドライバーの責任にされてしまう場合が多いのが現実です。

 しかし、それでは、国道や道道、市町村道の各所に設置している事故多発地帯の看板に矛盾があると思います。つまり「交通システム」にも事故の原因があるのは当然です。例えば、スピードを出し過ぎても事故を起こさないドライバーと、スピードを出さなくとも事故を起こすドライバーが存在するのは何故でしょう。

 事実、時速40km以下での交通事故が最も多いのをどう説明するのでしょうか。警察は、交通事故をドライバーだけの責任として簡単に処理してはいないのか。これでは、いつまで経っても輪禍は減らないし、逆に輪禍が増え続けるのは間違いないでしょう。


 かつて、NHKの交通事故防止キャンペーンにおいても「危険なのは、クルマではなく、運転するドライバーである」と印象づける放送をしていました。
 また、「時速40kmではカーブを曲がり切れても、時速50kmでは曲がり切れない」などと「速度のみを基準」として事故を起こす確率を判断しているから呆れてしまいます。
 クルマというのは、1人乗車と4人乗車、車高や形状、路面や気候など、あらゆる条件で、ドライバーの運転操作とその結果(速度や方向など)に至るクルマの特性が大きく変わってしまうのです。
 つまり、速度だけではなく、「クルマの重量」によって、1人乗車ではカーブを曲がり切れても、4人乗車では曲がり切れない場合もあります。

 北海道では、冬季になるとスリップ事故が多発します。いわゆる冬型事故です。そして、いつも犠牲になるのは、老人や子供などの交通弱者なのです。
 国や道(県)の道路管理者は、それが分かっているにも関わらず、何故スリップ事故対策をしないのか、非常に疑問です。
 たとえば、事故多発地帯を融雪剤やロードヒーティングなどで整備すれば、スリップ事故が減少するのは当然です。
 スタッドレス化による「ツルツル路面」や「アイスバーン」は、いくらタイヤの性能が良くても、タイヤの形状自体がその原因になっているため「交通システム」の改善をしない限り絶対に解決できません。

 以上のように、交通事故は「ドライバーの技量」と「クルマの構造」そして「交通システム」の三要因が重なり合って起こるのです。更に冬期においては、夏場以上の「予見運転ドライバーの技量に含まれる)」が要求されるというわけです。


若年ドライバーと高齢ドライバーの運転能力の違い

 一般的に、若年ドライバーは、無謀運転によるスピードの出しすぎで、ハンドル操作を誤り事故を起こしやすく、高齢ドライバーは、ノロノロ運転で判断力が鈍いため事故を起こしやすい、などと認識されている方が多いようですが、これは若年と高齢ドライバーの対称的な特徴ではなく、実は共通点なのです。
 スピードの出し過ぎと、ノロノロ運転で判断力が鈍いのが、なぜ共通点なのかと言いますと、若年ドライバーと高齢ドライバーの共通点として挙げた、次の 【事故を起こしやすいドライバーの特徴】3点の中の「1.過渡特性(定常状態から別の定常状態に至る過程)や定常特性(安定に保たれている状態)が劣る」に該当するからです。

事故を起こしやすいドライバーの特徴
1.過渡特性や定常特性が劣る。2.予見能力が低い。 3.協調性が低い。  


 過渡特性や定常特性が悪ければ、クルマは不安定になり、危険な状態に陥るか、
 あるいは、即応性が非常に悪いために、危険回避が不能になるわけです。

 前者は若年ドライバーの無謀運転、後者は高齢ドライバーのノロノロ運転と判断力の鈍さに該当します。
 スピードを出さない高齢ドライバーが事故を起こすのは、1、2、3全てに該当するわけですが、1については、過渡特性が劣るため、危険回避のための敏速な操作が出来ずに事故を起こすのです。


 たとえば、乾燥路面において時速40Kmで走行しているクルマを、危険回避のために停止させる場合、普通であれば15メートル前後(夏場)で停止できます。
 しかし高齢ドライバーの場合は、この距離が非常に長いのです。

 高齢ドライバーは、危険を認識してブレーキ操作を行うまでの時間が長くかかるため空走距離が長く、更に足腰の力が弱いため、十分なブレーキ操作ができません。そのために制動距離が長くなります。他車が追い越しをかけてきて、すぐ割り込まれた場合、過渡特性が優れていれば、敏速に危険回避ができる場合が多いのです。
 更に高齢ドライバーは、2の[予見能力が低い]ことも原因になっているのです。追い越された場合、割り込まれるかどうか[予見]できなければ、非常に危険です。


「死角」 目だけに頼るのは事故の元
運転席から見えない外界の範囲を死角」といいます。 しかし「目で見える物だけが存在するとは限りません」。逆に、「目では見えないからといって存在しないとも限りません」。 例えば、目で見える蜃気楼は、その場には存在しません。あるいは、何らかの原因で、幻覚状態に陥ると、存在しないものまで見えてしまうといいます。

 ここで、目では見えない、又は見え難い例を挙げます。
 例えば、”薄暮”では、歩行者や対向車が見え難くなります。また、対向車のヘッドライトが歩行者を照らすと、自分のクルマからは、その歩行者の影しか見えなくなることがあります。つまり視覚というものは如何に、いい加減なものかを考えなければなりません。
 次に、「死角」を見ようとする場合にも「予見能力」と「的確な状況判断」が必要なのです。もちろん視覚や聴覚、臭覚、触覚も必要です。
 発車寸前のクルマの前後左右の「死角」は、乗る前にクルマの周りを一巡すれば、安全かどうか大体の見当がつくものです。
 もしクルマの周りで子供が遊んでいれば。一言注意をすればよいのです。更に、クルマを安全に発車するための初期速度は、時速2~3Km(ほぼ子供の歩行速度)とします。この状態で、クルマが2~3メートル動いてから本格的に 加速します。

 見通しの悪い交差点では、できる限り減速したうえ、センターライン側に寄ります。交差点に差し掛かったときには、クラクションを軽く鳴らすのも一つの方法です。夜間走行の場合は、ヘッドライトをパッシングなどで、一時的に明るくするなどで「死角」があっても安全確認の方法があるはずです。

 ドライバーが適切な「予見能力」を備えれば「車の陰から歩行者がでてくる」、「親子が道路を挟んで会話をしていたら子供が飛び出す」、「犬や猫が走ってきたり、サッカーボールが転がってきたら、子供が追っかけてくる」などの予見は誰にでも簡単に出来るものです。

 次に、「協調性」とは、「お互いに調和すること」であり、相手があるからこそ「協調性」という言葉が成り立つのです。
 安全走行やクルマの流れを乱すような「無理な割り込みをしない」、「暴走運転や低速運転をしない」などという基本的なマナーが「協調性」なのです。



悲惨なバス事故を無くすには

 何回も述べますが、交通事故は「ドライバーの技量」と「クルマの構造」そして「交通システム」の三要因が重なり合って起こるのです。
 しかし、今回の軽井沢スキーバス転落事故では、これらのことは、あまり議論も説明もされておりません。
 もっぱら、「格安ツアー」が大きな原因で、運転手の健康管理もおろそかにされていたなどと報じられています。

 それでは、低い運航費用を実現し、低価格かつサービスが簡素化された航空輸送サービスを提供する「格安航空会社」は、パイロットや客室乗務員の健康管理を、おろそかにしているのでしょうか。
 「格安ツアー」の旅行会社やバス会社を批判している評論家の多くは、大手の旅行代理店やバス会社の利益を守るために発言していると思いたくもなります。

 従って、悲惨なバス事故を無くすには、運転手の運転技術の向上と健康管理は当然として、バスの全座席には「三点式シートベルト」と「エアバッグの装着」を義務づけるべきと思います。
2016年2月13日 元・文部科学技官 石川栄一
 
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Abe capriccio  安倍奇想曲
音楽を楽しみ「世界の安倍首相風刺画」を見ながら、英気を養いましょう Music by Eiichi Ishikawa

Music by Eiichi Ishikawa
事件と世相 本館
『NYタイムズ東京支局長指摘 直撃インタビュー 』 アメリカ側から見える日本の真実の姿
『国の根幹が変わるのに、新聞が反論を載せない異常』

 相変わらず安倍政権の支持率は高いが、不思議なことだ。庶民にアベノミクスの恩恵はまったくないし、イスラム国の人質事件は最悪の結末に終わった。政治とカネの醜聞が噴出し、大臣がまた辞任した。
 そんな中で、安倍政権は平和憲法をかなぐり捨てる法整備を進めているのに、世論は怒るわけでもない。その理由を尋ねると、来日して12年になるニューヨーク・タイムズ東京支局長のマーティン・ファクラー氏からは明快な答えが返ってきた。

『報じない大メディアが悪いのです』。

Q、――この調子でいくと、今月中にも自衛隊が世界中に出ていって、戦争協力する法案が提出されることになります。国の形が完全に変わってしまうのに、日本人は関心も示さない。どう思いますか?
A、(マーティン・ファクラー)こうなっているのは2つの大きな要因がありますね。ひとつは自民党一強、野党不在の政治状況。
もうひとつはメディアが安倍政権を怖がって批判を控えていることです。



Q、――やっぱり、怖がっているように見えますか?
A、見えますよ。日本はいま、これまでとは全く異なる国家をつくろうとしている。憲法に基づいた平和主義を守るのではなく、米国や英国の仲間になろうとしている。果たして、それでいいのか。大きな岐路、重要な局面に立っているのに、そうした議論が何もないじゃないですか。これは本当に不思議なことです。恐らく多くの国民は、戦後以来の大きな変化が起こっていることすら知らないんじゃないですか。
私は何も新聞に反安倍のキャンペーンをやれと言っているわけではないんです。安倍政権はこういうことをやろうとしているけれども、そこにはこういう問題点や危険性がある。こういう別の意見もある。せめてさまざまな立場の見方を紹介して、幅広い議論を喚起することが必要なんじゃないですか。


『権力を見ない新聞を国民が信じますか?

Q、――しかし、それすら大新聞はめったにやらない。何か安全保障の問題はタブー視されているような印象すらありますね。
A、なぜ、タブー視されるのでしょうか。
9・11の直後、米国では国を守るためには団結しなければダメだという危機感がメディアの批判精神を鈍らせました。これは大きな失敗でした。
あの時こそ、メディアは冷静になって、きちんとブッシュ政権に問うべきだったんです。本当にイラクに大量破壊兵器はあるのか。本当に、この戦争をしなければいけないのか。しかし、それをやらなかった。
それと同じ失敗を日本のメディアは犯そうとしていますね。
いま、日本の国家はどういう危機に直面しているのでしょうか? 台頭する中国への不安や懸念ですか? イスラム国の脅威ですか? そんな小さなことでジャーナリズムが批判精神を失うのでしょうか。


『政治利用されるISIS(イスラム国)人質事件』

Q、――イスラム国の人質事件ではニューヨーク・タイムズ紙に掲載された風刺画が非常に印象に残っています。「イスラム国は平和主義から逸脱する日本を後押しするか」というタイトルで、車夫(=日本人)の鼻先にイスラム国の旗をぶら下げ、「憲法改正」の車を走らせる安倍首相が描かれていた。キャプションには「安倍晋三“大統領”は復讐を呼びかけた」とあった。
A、ニューヨーク・タイムズの論評を扱う部署には複数の風刺画家がいます。そのうちのひとりがアイデアを提示した。私が関わったわけじゃありません。


Q、――ということは、米国人は一般的に安倍首相のことを、そういう目で見ているということですね?
A、そうだと思いますね。ひとりがアイデアを出して、みんながそうだね、と賛同したわけでしょうからね。


Q、――それなのに、日本の大メディアは風刺画どころか、安倍政権が人質救出に何をしたのか、しなかったのか。イスラム国と戦う国への2億ドル支援演説の是非もほとんど論じていませんね。
A、私は中東で調査をしたわけではありませんが、東京から見ている限り、安倍政権はあらゆるルートを駆使したわけではないでしょう。
最初からあきらめていたように見えます。
身代金の支払いにしても早い段階から拒否しているし、この事件を政治的に利用し、テロに屈しないと宣言して米英の一員であることを国内外にアピールするのが狙いだったように感じました。



Q、――人質救出に全力を挙げると言っていましたけどね。
A、政治っていうのは、みんなそんなもんですよ。
オバマ政権も一緒です。ただ違うのはメディアが政府の言い分をうのみにするかどうかです。私は列強の仲間入りをしたいという安倍首相が悪いとは言いません。彼は素直に自分のやりたいことをやっている。
それは就任前の言動から容易に推測できたことです。
問題はそれに疑問も挟まず、従って何の質問もせず、説明も求めないメディアの方です。だから、安倍首相が積極的平和主義を唱えれば、多くの国民が何の疑問も持たずに“そんなもんか”と思ってしまう。ここが危険なところです。


『ごく一部の人が管理し動かしている日米同盟』

 積極的平和主義で、米国と一緒になって戦う。それが日本を守ることになる。こういう主張の政治家、官僚、学者、評論家たちは、米国がやっていることが正義であるという大前提に立っていますね。
 ただし、そういう人々の多くは、アーミテージ元国務副長官に代表されるジャパンハンドラーと呼ばれる人としか付き合っていない。このほど、ファクラーさんが出された孫崎享さん(元外務省国際情報局長)との対談本、「崖っぷち国家 日本の決断」(日本文芸社)の中には、こういうことが書いてあって、本当に驚きました。
 ハンドラーという言葉は「犬を扱う」ようなイメージだというし、そのジャパンハンドラーの人々が米国を動かしているわけでもない。これは非常におかしなことだと思います。
 ジャパンハンドラーの人々は非常に保守的で、オバマ政権にも入っていないし、決して米国の意見を代表しているわけではありません。それなのに、自民党の政治家や外務省の官僚はジャパンハンドラ―に頼ってしまう。

『ジャパンハンドラー(知日派)とは軍産複合体などの既得権益集団のことだった』

Q、――対談本でファクラーさんは、「ジャパンハンドラーは『既得権益集団』で、コンサルティンググループなどをつくり、強欲な商売をしている」とおっしゃっていた。
A、鳩山政権の時に脱官僚を唱えた瞬間、日米関係がぶっ壊れたでしょ? あんなにすぐ壊れるものかと驚きました。
このことは日米のパイプがいかに細いかの裏返しです。
一部の自民党の政治家や官僚とジャパンハンドラーとの付き合いしかないのです。日米関係に関わっている人は非常に少数で、そういう人が同盟関係を管理している。だから、普天間基地の移転問題にしても辺野古しかないという結論になってしまう。もっと幅広い人脈と付き合っていれば、さまざまな意見、選択肢が出てくるはずです。



Q、――集団的自衛権についても、それが日米同盟では当たり前ということになってしまう。
A、確かに戦後70年間、米国と一緒にやってきて、ある意味、安全だった過去の実績はあります。でも、今後もそれでいいのか。
平和憲法を捨てず、平和主義を貫く選択肢もあるし、鳩山政権や小沢一郎氏が唱えたようなアジア重視の道もある。
どちらがいいかは国民が考えた上で決めるべきです。


『こんな民主主義国家 見たことが無い』

Q、――ところが、日本人には、それを判断する情報すら与えられていないんですよ。新聞が選択肢すら報じないものだから。
A、日本のエリートの上の方で、物事が決まっている。
大きな新聞はそちらの方を見て記事を書いている。そんな印象ですね。
新聞社は読者の側に立って、権力を見ていない。権力者の側に立って、国民を見下ろしている。そんなふうに感じます。こんな新聞を国民は信じますか?
 


Q、――このまま米国追随路線をエスカレートさせたら、この国はどうなっていくと思われますか?
A、イスラム国のような事件がまた起こりますよ。米英豪仏などと同じ一員になれば、彼らの敵が日本の敵にもなる。
日本人はそこまでの覚悟をしているのでしょうか。
いずれにしても、民主主義国家でこれほど異常な一党支配の国は私の知る限り、見たことがない。戦前と似ていると言う人がいますが、野党不在で政権と違う意見を許さないという雰囲気においては、似ているかもしれません。
健全な民主主義に不可欠なのは議論なのに、それを忘れているとしか思えません。2015年3月16日(日刊ゲンダイ)


『マーティン・ファクラーが語る、サルでも分かる現代日本政治の際立った特徴』

 日本文化や社会、日本語が堪能な帝塚山大学のジェフ・バーグランド教授は、英語ではYES・NOの結論部分が必ず最初に来るが日本語では逆に最後になるので、喋っている最中に相手の顔色を見て『これは不味い』と思ったら変更出来るので大変便利な言語だと語っている。
 今回のニューヨーク・タイムズ東京支局長のマーティン・ファクラー氏のインタビュー内容ですが、常にYES・NOの結論部分を最初にはっきり『断定的』に言うので『何を主張したいのか』が実に分かり易い(サルでも分かる)特徴がある。


元外務省国際情報局長(日本版CIA)の孫崎亨氏(写真右側)との対談本『崖っぷち国家 日本の決断』 (日本文芸社、2015年2月)も出版している。
▽マーティン・ファクラー 1966年生まれ。ダートマス大卒業後、イリノイ大、カリフォルニア大バークレー校で修士。ブルームバーグ東京支局、AP通信東京支局、ウォールストリート・ジャーナル東京支局などを経て、ニューヨーク・タイムズ東京支局長。近著に「崖っぷち国家 日本の決断」(日本文芸社)。


『オバマに極めて近い(ジャパンハンドラーとは遠い)マーティン・ファクラーNYタイムズ東京支局長』

 建前として『不偏不党』(公正。中立)掲げる日本の新聞社とは大違いで、アメリカのニューヨーク・タイムズ紙やワシントン・ポスト紙は露骨にオバマ大統領支持を鮮明にしている。
 今回の安部晋三首相とジャパンハンドラーとの癒着、安倍政権と日本の大新聞との同衾を厳しく批判するマーティン・ファクラーNYタイムズ東京支局長のインタビュー記事ですが、単なるアメリカの一新聞社の外国特派員の見解であると見るよりも、オバマ政権の本音部分(日本の世論に向けた観測気球)だと解釈するほうが正解だろう。
 そもそも対テロ戦争を始めた(宗教右派に近い)ブッシュ共和党政権に対して『チェンジ』をスローガンに成立したのが現民主党オバマ政権である。
オバマ大統領の最初の外国賓客は何と日本国の首相だったが、右翼靖国路線の麻生太郎に対する隠すことが出来ない軽蔑感や嫌悪感は露骨な水準だったのである。
 その意味で今回の『こんな民主主義国家 見たことが無い』とのニューヨーク・タイムズ東京支局長の発言内容ですが、極右路線の安倍晋三首相の暴走に対して、オバマの堪忍袋の緒が切れかかっている可能性が有るのですから恐ろしい。
 2013年の年末にNYタイムスに掲載された「ナショナリズム」というホッピングに乗って、2014年の歴史的地雷原(HISTORICAL MINEFIELD)に飛び込んでいく日本の安倍晋三首相の風刺画。

 本来政治家なら誰もが踏み込んではならない『歴史問題』と言う、恐ろしい地雷原の側で、ピョンピョンとホッピングして無邪気に遊び続ける安倍晋三。『これから何処に飛ぶかは予測不能』どころか、誰にでも日本の悲劇的結末は予想済みである。(『灯台もと暗し』とは言うが、世界で知らないのは日本人だけ)

『日本の安倍政権が掲げる「積極的平和主義」とは、大昔の「八紘一宇」のことだった』

 安倍晋三が唐突に言い出した積極平和主義ですが、・・・この言葉の意味が、マスコミの有識者には、誰にも分からない。勿論自民党員にも判らない。
共産党とか社民党など左翼は『地球の裏側でも戦争する心算か』と心配するが、自民党一の切れ者である高村自民党副総裁は、地球の裏側どころか必要なら『地球の外側でも戦う』と答えているが、自衛隊はウルトラマンではない。
自民党一の知恵者でも『積極平和主義』が理解出来ず、宇宙戦士のガンダムと混同しているのである。もう、無茶苦茶。何でも有りなのです。

 知識とか経験、教養が有る有識者ほど判らない不思議な安倍晋三首相の主張する積極平和主義ですが、参議院予算委員会での三原じゅん子自民党女性局長と麻生太郎副総理と質疑答弁では、安倍の『積極平和主義』とは、ズバリ『八紘一宇』のことだったのです。
 誰にも分からない安倍晋三の積極平和主義ですが、その答えとして、今回参議院でのボケとツッコミの掛け合い漫才『八紘一宇』ですが、これ程分かりやすい話も無い。
 19世紀のパックス・ブリタニカや、20世紀のパックス・アメリカーナの劣化コピーが大日本帝国の掲げた八紘一宇だった。その『八紘一宇』ですが失敗したからと言って、大成功したパックス・ブリタニカや、パックス・アメリカーナの真似なのです。(一方が悪いなら、もう一方も悪い)
 本来責められるべきは日本の八紘一宇(コピー)ではなくて、本家本元の米英列強の覇権主義こそ責任が有る。

『八紘一宇の裏側は、鬼畜米英』八紘一宇と鬼畜米英は別々では無く、二つで一つのセット

 大失敗したスローガン『八紘一宇で』ですが、大成功したパックス・ブリタニカや、パックス・アメリカーナの真似なのですが、本物と正面衝突して70年前に崩壊する。
 それで今度は安倍晋三の積極平和主義では、パックス・アメリカーナとセット(二人三脚)で八紘一宇を実行するとの話なのでしょうが、『アフガン戦争』とか『イラク戦争』での失敗で、始める前からもう寿命が尽きています。
パックス・アメリカーナも八紘一宇も同じで、賞味期限が、とっくの昔に終わっていた。
 賞味期限切れ食品のラベルを張り替えただけの『食品擬装』事件と同じで、昔失敗した『八紘一宇』を新しく『積極平和主義』と名前を変えても成功するはずが無い。
(また、アメリカ大統領のオバマが日本の右翼政治家の安倍や麻生を嫌うのは当然で、八紘一宇と鬼畜米英は別々のスローガンでは無くて、二つで一つのセット『一つのコインの裏表』だったのである)

 そもそも戦後レジームからの脱却なら、復活するべきは米英の猿真似(二番煎じ)の八紘一宇では無くて、日本独自の素晴らしい四文字熟語のスローガン、『鬼畜米英』である。
 ところが、安倍晋三らの『なんちゃって右翼』の場合には、鬼畜米英では無くて、アメリカ命の対米従属の植民地根性なのである。
 白井総の永続敗戦論によると、日本の敗戦を否定する『八紘一宇』がアメリカと正面衝突することが分かっているので、日本の右翼の場合には底無しの対米従属の売国路線によってバランスをとってアメリカからの攻撃を防止している。(日本の右翼歴史修正主義と対米従属がセットになっている)

 そのためにアメリカとしては日本の歴史修正主義は国益に叶うので、(幾ら腹立たしく思っても)見て見ぬふりをして今までは放置していた。
基本的に売国的な右翼国粋主義騒動の全ての元凶は、70年前の日本の敗戦とその否定なのですから根が深い。(誰一人も敗戦の責任を取らず、あろうことか逆に戦勝国として振舞ってるのである)

 それにしてもアメリカの今の態度が不思議なのです。
オバマ政権の安倍晋三に対する嫌悪感とか侮蔑は露骨過ぎて誰にでも分かる水準なのですが、それなら鳩山由紀夫を引きずり下ろしたように官僚組織とかマスコミなどを使えば簡単に引き摺り下ろせる。ところが逆の態度で政権が長持ちしている不思議。
 人情として誰でも尾を振る犬は打てないが、牙をむいて吼える可愛げの無い犬は誰に遠慮することも無く、(飼い主の義務と権利において)思う存分殴ることが出来るのです。想像できないほど最悪のことが、今の日本で密かに進行している可能性が高い。
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